User Manual

Table Of Contents
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 

シーケンサー部、コントローラー部、アルペジオ部、外部MIDI機器からのMIDI情報を受けて、実際に発音するブロックです。
選んでいるモードによってパート構成やメモリー構成など、音源部のしくみが大きく変わります。

ボイスモードでは、音源部は1パートで構成され、1つのボイ
スを選んで演奏する状態になります。1パートで構成されてい
るため、受信するMIDIチャンネルは1つだけです。このよう
に1チャンネルのMIDIデータだけを受信する音源の状態を
ングル音源と呼びます。
ボイスとは、電子楽器の音源に内蔵されている楽器音色のこと
です。MOTIF XSのボイスは、最大8エレメント(ノーマルボ
イスの場合)または最大73ドラムキー (ドラムボイスの場合)で
構成されます。
エレメントおよびドラムキーは、ボイスを構成する音の要素
のことで、音作りの最小単位です。たとえば、1つのエレメン
トやキーだけで、さまざまな楽器音の中から選択した音を出
すことができます。さらにノーマルボイスでは、複数のエレ
メントを組み合わせて使うことで、リアルでバリエーション
豊かな音作りが可能になっています。
ボイスは、エレメント/ドラムキー固有のパラメーター (エレメ
ントエディットパラメーター /キーエディットパラメーター )
と、全エレメント/全キー共通のパラメーター (コモンエディッ
トパラメーター )で構成されています。
n
ノーマルボイスの作成やエディットは、ボイスエディット
(96ページ)で、ドラムボイスの作成やエディットはドラムボ
イスエディット(127ページ)で行ないます。

ノーマルボイスは、鍵盤の音階に合った音程で発音するボイ
スです。音源の最小単位であるエレメントが、最大8エレメン
ト集まって構成されています。複数のエレメントで構成され
ているボイスには、1エレメントでは作れない分厚いボイス
や、鍵盤を弾く強さによって音色を切り替えられるボイス、
鍵盤を弾く位置によって音色を切り替えられるボイス、XA機
能によってエレメントを切り替えながら発音するボイスなど
があります。
図は、ノーマルボイスの例を示しています。このボイスは、
鍵盤を弱く弾くと、低音域ではエレメント1が、中音域ではエ
レメント3が、高音域ではエレメント5が発音し、鍵盤を強く
弾くと低音域ではエレメント2が、中音域ではエレメント4
が、高音域ではエレメント6が鳴ります。たとえば、ピアノの
ボイスの場合、エレメント1、3、5に鍵盤を弱く弾いたピア
ノ音を、エレメント2、4、6に鍵盤を強く弾いたピアノ音を
割り当てます。またエレメント1、2には低音域に適したピア
ノ音を、エレメント3、4には中音域に適したピアノ音を、エ
レメント5、6には高音域に適したピアノ音を割り当てます。
そうすることで、鍵盤を弾く強さによってエレメントを切り
替え、タッチセンシティビティーでは表現しきれない音量や
音質の差をつけることができ、鍵盤を弾く位置によって、
キースケールだけでは合わせきれない音域による音色の変化
を表現できます。実際には、べロシティーや音域の差をより
きめ細かく表現するために、最大8エレメントまで利用できま
す。その他、各エレメントに異なった音を割り当てるなど、
工夫次第でさまざまなボイスを作ることができます。

ドラムボイスは、ドラム専用の特殊なボイスで、C0〜C6の
範囲の各鍵盤に1つずつドラムキーが割り当てられています。
ドラムキーは各鍵盤に固定されていて、移動したり範囲を広
げたりすることはできません。ドラムキーには、ドラムや
パーカッションの楽器音が割り当てられています。割り当て
る楽器音の種類を変えたり、ピッチやEGを調整することで、
さまざまなドラムボイスを作ることができます。

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
(C0C6)
C0
C1 C6