User Manual
Table Of Contents
- はじめに
- 取扱説明書の使い方
- 付属品
- 特長
- 目次
- 各部の名称と機能
- スタートガイド
- コンピューター活用編
- 基礎編
- リファレンス編
- ボイスモードで演奏する(ボイスプレイ)
- ノーマルボイスを作り変える(ボイスエディット)
- ドラムボイスを作り変える(ボイスエディット)
- ボイスジョブによる便利機能
- パフォーマンスモードで演奏する(パフォーマンスプレイ)
- パフォーマンスを作り変える(パフォーマンスエディット)
- パフォーマンスジョブによる便利機能
- サンプリングでボイス/パフォーマンスを作る (サンプリングモード)
- ソングを再生する(ソングプレイ)
- ソングを録音する(ソングレコード)
- ソングに録音したデータを1つずつ修正する (ソングエディット)
- ソングを編集する(ソングジョブ)
- パターンを再生する(パターンプレイ)
- パターンを録音する(パターンレコード)
- パターンを修正する(パターンエディット)
- パターンを編集する(パターンジョブ)
- ソング/パターン再生時のマルチ音源を設定する (ミキシングモード)
- ソングやパターンにオーディオを録音する (サンプリングモード)
- マスターキーボードとして使う(マスターモード)
- システムに関する設定をする(ユーティリティーモードなど)
- ユーティリティーを設定する手順
- システムインフォメーション画面を表示する [SF6] INFO (インフォメーション)
- システム全般の設定をする [F1] General (ジェネラル)
- オーディオの入出力について設定する [F2] I/O (インプット/アウトプット)
- ボイスモードのマスターエフェクト/EQ などの設定をする [F3] Voice (ボイス)
- ボイスモードのオーディオ入力に関して 設定する [F4] VoiceAudio (ボイスオーディオ)
- リモートやMIDIの設定をする [F5] Control (コントロール)
- 工場出荷時の状態に戻す [JOB] (ファクトリーセット)
- シーケンサーの設定をする [SEQ SETUP](シーケンサーセットアップ)
- ファイルを操作する(ファイルモード)
- 資料
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ソング/パターンモードから入ったサンプリングモードでは、ソングやパターンのトラックに間接的にオーディオを録音したり、
録音したオーディオを修正したり編集したりできます。
サンプリングモードに入るには、ソングモードやパターンモードの状態で[INTEGRATED SAMPLING]ボタンを押します。
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サンプリングモードには、ボイス/パフォーマンスモードの状態で[INTEGRATED SAMPLING]ボタンを押して入る方法もあります。ただ
し、ソング/パターンモードから入る場合とは、サンプルの用途や加工のしかたが大きく異なるため、ここではソング/パターンモードから
サンプリングモードに入る場合についてだけ説明を行ないます。ボイス/パフォーマンスモードからサンプリングモードに入る場合につい
て知りたい場合は161ページをご覧ください。
ここでは、ソング/パターンにオーディオを録音する仕組みや、サンプルとサンプルボイス、ミキシングの関係について説明します。
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サンプル、ウェーブフォーム、キーバンクについては、161ページをご覧ください。
MOTIF XSでは、ソング/パターンのトラックにはMIDIデー
タだけが録音される仕組みになっているため、トラックの中
に直接オーディオデータが録音されるわけではありません。
実際には、次のようなしくみになります。
あるトラックにオーディオデータを録音したとき、録音した
オーディオデータはサンプルボイスとしてソング/パターン内
に保存され、そのトラックと対応しているミキシングのパー
トに自動的に割り当てられます。そして、トラックにはその
サンプルボイスを再生するためのトリガーとなるMIDIデータ
が録音されます。すると、そのトラックを再生するとトリ
ガーとなるMIDIデータによってサンプルボイスが発音するこ
とで、あたかもトラック内にオーディオデータが録音されて
いるように機能します。
スライスでは、次の2つの作業をサンプルに対して同時に行
なっています。
1つ目は、元のサンプルをリズムに合わせて8分音符や16分
音符単位の細かいサンプルに分割し、そのサンプルを半音単
位のキーバンクに順番に割り当てて1つのサンプルボイスとし
て保存する作業です。さらに、元のサンプルボイスが割り当
てられていたミキシングのパートに、新しく保存されたサン
プルボイスを割り当て直すことも自動的に行なわれます。
2つ目は、これまで元のサンプルを再生するために1つのノー
トデータだけが入力されていたトラックに、複数のサンプル
を順番に鳴らすための多くのノートデータを入力する作業で
す。このとき、ノートデータの音程はサンプルが割り当てら
れたキーバンクにしたがって半音単位に並び、ノートデータ
の長さはサンプルを分割したときの8分音符や16分音符と
いった長さになります。
こうして、スライス前とスライス後で、まったく同じサウン
ドが再現できるわけです。
しかし、同じサウンドが再現できるだけではスライスを行
なった意味がありません。では、スライスにはどんなメリッ
トがあるのでしょうか。
スライスには、大きく2つのメリットがあります。
1つ目は、リアルタイムにテンポを変更できることです。長い
サンプルの状態でテンポを変更するには、タイムストレッチ
というジョブを実行する必要があるため、テンポを変更する
には若干の時間がかかります。しかし、スライスを実行して
細かいサンプルに分割した状態では、ノートデータを再生す
るテンポを変更するだけでサンプルのテンポを変更できます。
まさに、リアルタイムでテンポが変更できるわけです。