User Manual
楽器を使いこなす
24 • NU1X 取扱説明書
本編
音律(調律法)を選ぶ機能です。現在もっとも一般的なピアノの調律法「平均律」が完成するまでには、時代と
共にさまざまな音律が考えられ、またそれによる音楽が誕生しました。当時の調律法で演奏することでその曲
が誕生した時の響きを味わうことができます。
音律の選択
[FUNCTION
ファンクション
]ボタンを押したままC5〜F#5鍵盤のどれかを押します。この間、画面には音
律番号が表示されます。
音律の基準となる音(ベース音)の選択
[FUNCTION]ボタンを押したまま、C4〜B4鍵盤のどれかを押してベース音を設定します。
この間、画面にはベース音が表示されます。
音律(調律法)を設定する
初期設定:1(平均律)
NOTE
音律は、電源を切ると初期設定に戻
ります。
画面 鍵盤 音律 説明
1
C5 平均律
1オクターブを12の間隔で等分した音律です。現在もっとも
ポピュラーな、ピアノの調律法です。
2
C#5 純正律 長調
自然倍音を基準とするため、主要3和音が美しく純粋に響くの
が特長です。現在でも合唱のハーモニーなどにみられます。
3
D5 純正律 短調
4
D#5 ピタゴラス音律
ギリシャ時代の哲学者ピタゴラスによって考えられた、5度音
程だけの組み合わせからできた音律です。3度はうなりが生じ
ますが5度と4度の音程が美しく、旋律の演奏に向いていま
す。
5
E5 中全音律
ピタゴラス音律の3度のうなりをなくすために改良された音律
です。16世紀後半から18世紀後半までにかけて広く普及し、
ヘンデルも使用しました。
6
F5 ヴェルクマイスター音律
中全音律とピタゴラス音律を組み合わせた音律で、それぞれそ
の組み合わせ方が異なります。転調により曲想が変化するのが
特長です。バッハやベートーベン時代に使用され、現在でもそ
の時代の曲をハープシコード(=チェンバロ)などで演奏すると
きにしばしば用いられます。
7
F#5 キルンベルガー音律
C5
F#5
右端の鍵盤(C7)
初期設定:C
NOTE
ベース音は、電源を切ると初期設定
に戻ります。
鍵盤 ベース音 鍵盤 ベース音 鍵盤 ベース音 鍵盤 ベース音
C4 C D#4Eb F#4F# A4 A
C#4 C# E4 E G4 G A#4 Bb
D4 D F4 F G#4Ab B4 B
B4C4
右端の鍵盤(C7)
F~ G A_
表示例
F#
(シャープのとき上に「-」)
GAb
(フラットのとき下に「-」)