User Manual
楽器を使いこなす
NU1X 取扱説明書 • 21
本編
アコースティックピアノでは、ダンパーペダルを踏んで演奏すると、弾いた鍵盤の音が伸びるだけでなく、そ
の鍵盤の弦の振動が他の弦や響板へ伝わっていき、それぞれが影響しあって豊かで華やかな共鳴音が拡がりま
す。この楽器に搭載されたVRMは、そのような弦と響板の複雑な相互作用を、仮想的な楽器(物理モデル)の
上で忠実に再現することで、よりアコースティックピアノに近い響きを作り出します。鍵盤やペダルの状態に
合わせて、瞬間瞬間の共鳴音を作り出しているので、鍵盤を押さえるタイミングや、ペダルを踏むタイミング
と深さを変えることで、多彩な響きが得られます。
初期設定ではこの機能はオンです。対象の音色(17ページ)を選んで演奏するだけで、VRMの共鳴効果を楽し
めます。また、オン/オフを切り替えたり、効果のかかり具合を調節したりできます。
VRM=VirtualResonanceModeling(バーチャル・レゾナンス・モデリング)
VRM機能のオン/オフの切り替え
[PIANO
ピアノ
/VOICE
ボイス
]ボタンを押したまま、C0鍵盤を押します。C0鍵盤を押すたびに、オン/
オフが切り替わります。
VRM共鳴効果のかかり具合の調節
[PIANO/VOICE]ボタンを押したまま、D0〜D1鍵盤のどれかを押してVRM共鳴効果のか
かり具合を設定します。この間、画面には設定値が表示されます。
VRM機能を使った共鳴音を楽しむ
C0 D1D0
-1 -1 -1 -1+1 +1 +1 +1
ボディレゾナンス深さダンパーレゾナンス深さ
オン/オフ
左端の鍵盤(
A-1)
アリコートレゾナンス深さストリングレゾナンス深さ
初期設定(5)
設定範囲:0〜10
初期設定:5
設定範囲:0〜10
初期設定:5
設定範囲:0〜10
初期設定:5
設定範囲:0〜10
初期設定:5
NOTE
VRM共鳴効果のかかり具合の設定
は、電源を切ると初期設定に戻りま
す。
画面 鍵盤 設定項目 説明
0〜10
D0〜E0
ダンパーレゾナンス
深さ
ダンパーペダルを踏んだときに加わる共鳴効果のかかり具合
を設定します。
0〜10
F0〜G0
ストリングレゾナンス
深さ
鍵盤を演奏したときに加わる共鳴効果のかかり具合を設定し
ます。
0〜10
A0〜B0
アリコートレゾナンス
深さ
アリコート(下記参照)の響きを調節します。
0〜10
C1〜D1 ボディレゾナンス深さ
響板や側板、フレームなど、ピアノ本体部の響きを調節しま
す。
アリコート
他の弦と共振する、共鳴専用の弦をアリコートといいます。他の弦と共振することで、倍音
を響かせ、豊かな響きが得られます。アリコートにはダンパーがなく、鍵盤から手を離して
も、アリコートの響きが残ります。