User Manual
XGプラグインシステムは、プラグインボードを装着することによって、シンセサ
イザーのエンジンとも云える音源システムを拡張します。
従来から拡張システムを持つシンセサイザーや音源モジュールは多数ありました
が、それらはいずれもPCMボードやメモリーカードによるウェーブや音色を拡張す
るものでした。これらの拡張システムでは、音色のバリエーションは多少増えるも
のの、音のキャラクターを決定する音源システムについては全く変更されないた
め、音色の劇的な変化は望むべくもありません。
XGプラグインシステムは、シンセサイザー本体が搭載する音源とは異なった種類
の音源システムを拡張することで音色を劇的に変化させることができます。
たとえば、現在発売されている拡張ボードを使うと、FM音源(PLG150-DX)による
繊細で表現力に優れたDXエレピの音色、アナログフィジカルモデリング音源
(PLG150-AN)による存在感のあるアナログシンセの音色、バーチャルアコース
ティック音源(PLG150-VL)による生々しい管楽器の音色、フォルマントシンギング
音源(PLG100-SG)による人の声など、多彩な音色を追加することが可能になりま
す。
拡張ボードを装着するだけで、まるで新しい音源モジュールを購入したのと同じ結
果を得ることができるのです。
(2)音源全体のポリフォニック数を増やせます。
XGプラグインシステムでは、MU2000/1000の元もとのポリフォニック数(128音)
に、プラグインボードに搭載された音源のポリフォニックがプラスされ、結果的
に全体のポリフォニック数が増えることになります。
たとえば、PLG150-DXでは16音が、PLG150-PFではなんと64音が全体のポリフォ
ニック数に追加されるわけで、これも音源システムを拡張するXGプラグインシス
テムだけのアドバンテージです。
(3)プラグインボードのボイスは、本体のボイスと同じように扱え
ます。
装着されたプラグインボードはMU2000/1000の回路に有機的に組み込まれ、まる
でMU2000/1000の機能の一部になったかのように動作します。
たとえば、プラグインボードのボイスをパートにアサインしてLPF(ローパスフィル
ター)やHPF(ハイパスフィルター)でエディットしたり、プラグインボードから出力
された音に対してMU2000/1000が搭載する超強力な4基のインサーションエフェク
トをはじめとする7基のエフェクトやシステムEQをかけたりすることができます。
プラグインボードが有機的に組み込まれているのを何よりも感じさせるのが
MU2000/1000からの音色エディットです。プラグインボードを装着すると、
MU2000/1000のエディットやユーティリティにプラグインボード用のメニューが
新たに追加され、そこからプラグインボードの音色をエディットしたり、プラグイ
ンボードの設定を変更したりできる仕組みになっています。