User Manual
す。その結果、音色は明るくなります。
といっても、あくまで相対的に明るくなっただけで、元のウェーブがそのまま発音
する状態に戻ったということです(このことはフィルターを理解する上でとても重要
なことです)。
[カットオフフリケンシーが+10]
Click!
以上が、ローパス・フィルターによって音色が変更される仕組みです。
どうでしょうか、理解できましたか?
いまいちピンとこなかった、という方のために、フィルターをブラインド(窓にか
かってるあのブラインドです)にたとえて説明してみましょう。
ここで、窓の向こうに人が立っている情景を想像してみてください。窓にはブライ
ンドがかかっています。ブラインドが上がっていると、人の姿をすべて見ることが
出来ます。ブラインドを少しずつ下げると、人の姿は上から順に隠れていきます。
ブラインドを下ろしきると、人の姿は見えなくなります。
ローパス・フィルターの働きは、このブラインドに似ています。たとえば、ブライ
ンドの高さをカットオフ・フリケンシーに置き換えてみましょう。カットオフ・フ
リケンシーが高いとき(この状態をフィルターが開いているといいます)は、元の
ウェーブがそのままの音で聞こえます。カットオフ・フリケンシーが少しずつ下が
る(フィルターを少しずつ閉める)と、倍音が削られ、音色が少しずつ変化していき
ます。カットオフ・フリケンシーが基音の周波数よりも低くなる(フィルターが閉ま
る)と、音は聞こえなくなります。
ブラインドの開け閉めと、フィルターの開け閉めを対応させることで、ローバス
フィルターの働きが理解しやすくなったと思いますが、いかがでしょうか。