User Manual

取扱説明書
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55
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ノーマルボイスとドラムボイス
ボイスは、鍵盤どおりのピッチで発音するノーマルボイスと、ドラム
専用の特殊なボイスであるドラムボイスの2種類に分けられます。
ノーマルボイスは、音の素材である波形(ウェーブ)が割り当てられた
エレメントを、最大4つまで組み合わせて構成します。
ドラムボイスは、各キーにいろいろな打楽器が割り当てられたキット
を、1つのボイスとしてまとめて扱います。
GMボイス
GMとは、メーカーや機種が異なった音源でも、ほぼ同じ系統の音色
で演奏が再現されることを目的に設けられた、音源の音色配列やMIDI
機能に関する一定の基準のことです。本体のGMボイスバンクは、
GM対応のソングデータがほぼ正常に再生できることを目的にしてお
り、GMに完全に対応しているわけではありません。
ボイスのサウンドを作る基本パラメーター
1つのボイスは、さまざまなパラメーターから構成されていますが、
55ページ〜57ページのイラストで示したオシレーター、ピッチ、
フィルター、アンプリチュード、LFO、と3つのエンベロープジェネ
レーター (PEG、FEG、AEG)の設定が、ボイスのサウンドを作る基
本となります。
オシレーター、ピッチ、フィルター、アンプリチュードが、音の三要
素である音の高さ、音色、音量を決めます。また、LFOとエンベロー
プジェネレータが、これら三要素の、音が鳴ってから消えるまでの時
間的変化を決めます。
これらシンセサイザーの基本とも言えるパラメーターについて説明し
ます。
オシレーター
シンセザイザーで、基本的なピッチを決定する波形を発振する装置を
オシレーターといいます。AWM2音源搭載のMOTIF-RACK ESでは、
音の素材ともいえる波形(ウェーブ)を各エレメントに割り当て、 出力
します。
ノーマルボイスの場合、オシレーターでは各エレメントの発音域やベ
ロシティ範囲も設定できます。たとえば、あるエレメントは高音域で
鳴るように設定し、別のエレメントは低音域で鳴るように設定する
と、同じボイスでも弾いた鍵盤(ノートナンバー )によって違った音が
鳴るように演出できます。また、異なる波形(ウェーブ)を割り当てた
2つのエレメントを、同じ発音域に設定しておき、1つのエレメント
のベロシティを低めの範囲(弱い範囲)に、別のエレメントのベロシ
ティを高めの範囲(強い範囲)に設定しておけば、同じ鍵盤を弾いても、
弱く弾いた場合と強く弾いた場合で違う音が鳴るような演出ができま
す。左のイラストをご参照ください。
ピッチ
オシレーターから出力された波形(ウェーブ)の、ピッチをコントロー
ルするユニットです。
エレメントごとにピッチをずらしてデチューン効果を作ったり、PEG
(ピッチエンベロープジェネレーター )によって、ノートオンを受信し
た瞬間から音が消えるまでの、ピッチの時間的な変化を作ります。
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PEGによって、ノートオンを受信した瞬間から音が消えるまでの、
ピッチの時間的な変化を作ります。下のグラフに示したパラメーター
にそれぞれ値を設定し、ピッチエンベロープを作ります。ノートオン
を受信すると、ここで設定したエンベロープに従ってボイスのピッチ
が変化します。たとえば、シンセブラスなどに有効な、オートベンド
効果(ピッチが自動変化する効果)などを演出できます。 PEGはエレメ
ントごとに設定できます。
ドラムボイス
ノーマルボイス
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