User Manual

ミキサーの基礎知識
EMX512SC/EMX312SC/EMX212S
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基礎編
ーディオによく使われる単位「デ
シベル(dB)」について少し覚えてお
ましょう。
の耳に聞こえるもっとも小さな音
を「1」とすると、人が聞くことが
きるもっとも大きな音はおよそ
「1,000,000」にもなります。こ
は桁が多すぎて音量を表すのに不
便です。そこでデシベル (dB)
使って表してみると「最小の音と最
の音の差は 120 dB」になり
す。
シベルと言っても、dBu, dBV,
dBm など種類がたくさんあります
が、dBu が一般的で す。デシベ
(dBu)は、ある基準レ ベルを 0 dBu
したときの相対的な値です。ここ
言う基準レベルは、「0 dBu =
0.775 V」になります。たとえば、
イクの出力が 40 dBu
(0.00775 V) してミキサーの
ッドアンプで 0 dBu (0.775 V)
まで 信号を上 げると、100 倍の音
になります。
キサーで扱う信号には、さまざま
レベルがあるので、出力レベルと
力レベルの標準値をできるだけ合
せます。大抵の場合は、ミキサー
パネル上か取扱説明書に標準値
(ノミナル)が書いてあります。
??
??
ックスは、適当にコントロールを
して音が出れば完成と考える人も
るでしょうが、もっと使用してい
機器などに合ったシステマチック
アプローチが、手早くより良いサ
ンドを作る近道です。もちろん
ックスにルールはありませんが、
然できたミックスよりもある決
った手順でミックスすることが成
の鍵です。ここでは、はじめにい
つかのアイディアを紹介します。
ても簡単に聞こえるかもしれませ
が、最初にすべてのチャンネルの
LEVEL ントロールを下げておき
しょう。標準値 ( ノミナル ) の設
から始めることもできますが、
ックスのアプローチがわからなく
ってしまいます。LEVEL コント
ールを下げた状態から、1 つずつ
ントロールを上げていきましょう。
アンバランス伝送方式
ノイズ
送信側 ケーブル 受信側
+ 20 dBu
0 dBu
0.775 V
-
20 dBu
-
40 dBu
-
60 dBu
家庭用のオーディオ機器などには、ノミナル(標準)レベル
10 dBu のライン入出力端子があります。
ミキサーやパワーアンプなどのプロ用の音響機器には、ノミ
ナル(標準)レベル
+
4 dBu のライン入出力端子がありま
す。
マイクの信号レベルは、音源によってさまざまです。
一般のスピーチでは
30 dBu 程度ですが、鳥のさえずりな
どは
50 dBu 以下であったり、ドラムを間近で収音すると
0 dBu に達することもあります。