User Manual
インプット系チャンネル
リファレンスマニュアル
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ゲインコンペンセーションがオンのときのアナログゲインとデジタルゲインの関係
ゲインコンペンセーションがオンの場合、アナログゲインを動かすと、I/O デバイスがアナログゲイン
を動かした幅と同じだけ戻した信号をオーディオネットワークへ出します。このため、オーディオネッ
トワーク上の信号は、デジタル領域で常に一定のレベルに補正された状態になります。
たとえば、アナログゲインの値を +30dB に設定した状態でゲインコンペンセーションをオンにした
場合、アナログゲインを +45 まで上げても、オーディオネットワークへは -15dB 補正されて +30dB
のレベルで送られます。
このとき、CL シリーズに入力される各信号のゲインは CL シリーズのデジタルゲインで調節します。
1 台の I/O デバイスを共用で、FOH 卓とモニター卓を使用するときに、たとえば FOH 卓でアナログゲ
インを動かしても、オーディオネットワークに流れる信号が一定のレベルになるので、モニター卓の入
力レベルに影響しません。
注意する点として、アナログゲインを上げすぎて歪んでいる場合は、いったんゲインコンペンセーショ
ンをオフにして、適切な入力レベルに設定し直してからゲインコンペンセーションをもう一度オンにす
る必要があります。ゲインコンペンセーションをオンにしたままでアナログゲインを下げても、ゲイン
コンペンセーションの働きでオーディオネットワーク上の信号が同じだけ増幅されるので、信号が歪ん
だままになります。
NOTE
USERDEFINED キーにゲインコンペンセーションのオン / オフを割り当てると、この操作を
素早く行なえます。
インプット系チャンネルから STEREO/MONO バスに信号を送る
STEREO バス /MONO バスは、メインのスピーカーに信号を出力するために利用します。STEREO
バスや MONO バスに信号を送る方法としては、ST/MONO モードと LCR モードという 2 つのモー
ドがあり、チャンネルごとに選択できます。それぞれのモードの特徴は、次のとおりです。
■ ST/MONO モード
インプット系チャンネルから STEREO バスと MONO バスのそれぞれに対して、独立して信号を送る
方法です。
・ インプット系チャンネルから STEREO バスと MONO バスに送られる信号のオン / オフを、個別に
切り替えができます。
・ INPUT チャンネルから STEREO バスの L/R に送られる信号の定位は TOSTPAN ノブで操作し
ます (MONO バスに送られる信号は、このノブの影響は受けません )。
・ STIN チャンネルから STEREO バスに送られる左右の信号の音量バランスを調節します。
PAN/BALANCE モードを PAN に設定すると、STEREO バスの L/R に送られる信号の定位を個
別に調整できます ( →P.39)。
■ LCR モード
インプット系チャンネルの信号を、STEREO(L/R) と MONO(C) の合計 3 本のバスに一括して送る方
法です。
・ インプット系チャンネルから STEREO バスと MONO バスに送られる信号のオン / オフは、一括し
て切り替わります。
・ インプット系チャンネルから STEREO(L/R) バスに送られる信号と MONO(C) バスに送られる信
号のレベル比を、CSR( センターサイドレシオ ) ノブで設定できます。
・ インプット系チャンネルから STEREO(L/R) バスと MONO(C) バスに送られる信号のレベルは、
TOSTPAN ノブ /BALANCE ノブの設定に応じて変化します。
NOTE
STEREO バスや MONO バスの信号をヘッドフォンなどでモニターする場合は、以下の操作を
始める前に、ファンクションアクセスエリアの MONITOR ボタンを押し、モニターソースとし
て「LCR」を選択しておいてください。