User Manual
Multichannel Monitoring Tutorial Booklet (M2TB) rev. 3.5.2
Masataka Nakahara : SONA Corporation
©2005 YAMAHA Corporation, ©2005 SONA Corporation
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・ 再生帯域
フルレンジ
【サラウンド・チャンネル】
・ レベル
映画作品においては,サラウンド・チャンネルの再生レベルをフロント・チャンネル-3dB に設定する.
映画の再生環境は,3-1 時のレベルバランスを基本として構築されており(L=C=R=S=(LS+RS)=85dBC,
LS=RS≒82dBC),5.1 時のサラウンド再生レベルの変更は行わない.
3-1:LS=RS=82dBC つまり,S(LS+RS)=85dBC
5.1: LS=RS=82dBC
6.1: LS=RS=BS=82dBC
・ 再生帯域
3-1:マトリックスの場合,100〜7kHz(フルレンジ・スピーカーを用意しておいた方が良い)
ディスクリートの場合,フルレンジ
5.1: フルレンジ
6.1: フルレンジ
【LFE チャンネル】
・ レベル
メインチャンネルに比較し,「バンドレベル」が+10dB.
・ 再生帯域
(20Hz)〜120Hz Dolby
(20Hz)〜80Hz DTS
【X カーブ】
(XCurveof B-chain :SMPTE 202M-1998「SMPTE STANDARD; for Motion-Pictures, Dubbing
Theaters,ReviewRooms,andIndoorTheaters,B-chainElectroacousticResponses」)
映画館やダビングスタジオなど大空間では, X カーブが再生周波数特性(B チェイン)の基準として一般的に用いられるが,中
小規模のスタジオでは,映画作品の制作であっても DVD-Video で示した特性と同様にフラットな特性を基本とする.
X カーブは,中小空間におけるフラット特性での再生が,大空間でも同様の聴感印象となるために設けられるカー
ブである.すなわち,聴感上の印象としては,「中小空間におけるフラットレスポンス≒大空間の X カーブ特性」で
ある.従って,中小空間で X カーブを適用した場合,違和感のあるローファイな再生印象となることが多い.小空
間における映画作品の再生に関してどうしても高域を補正したい場合は,X カーブよりも緩やかな LPF(fc=2kHz,
1〜2dB/oct.など)を用いるといった方法も考えられるが,再生空間の大きさによる聴感印象の違いを把握するた
めにも,映画作品の最終ミキシングは,大型のダビングスタジオで行う必要がある.
Curve X of B-Chain : SMPTE 202M-1998
-20
-16
-12
-8
-4
0
4
40
50
63
80
100
125
160
200
250
315
400
500
630
800
1k
1.25k
1.6k
2k
2.5k
3.15k
4k
5k
6.3k
8k
10k
12.5k
16k
1/3 octave band center frequency [Hz]
dB
[Fig.12]XCurveofB-chain:SMPTE202M-1998