Details Manual
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前置きはここまでにして、機能の解説に移りましょう。左矢印ボタンを約 1 秒
長押しすることで、最後に行った操作をアンドゥできます。ここでいう「操
作」とは、例えば最後に行ったパンチ・イン/アウトのことを指します。ここ
で、アンドゥ機能の一つのクリエイティブな使い方を紹介します。一度アンドゥ
した操作は再度矢印ボタンを長押しすることでリドゥ(やり直し)できますの
で、アンドゥ機能を使って二つのループを切り替えることが可能となります。
NOTE:ループをアンドゥ前後の状態で切り替えながらルーピングを進めていく
と、「アンドゥ後」の状態を忘れて次に進みたくなることもあるかもしれません。
アンドゥした状態から次の操作(パンチイン等)を行うと、リドゥの内容はリセッ
トされます。
停止、再生、録音待機
ここまでの操作では、一度録音したループは常に再生され続けてきました。当然、
ループを一度停止させてから再度再生を開始することができます。ループ再生
を
停止させた状態から録音ボタンを押すと、録音待機状態に入り「
ARM」(録音
アーム)と表示されます。ここから再生ボタンを押すと、ループの再生開始と
同時にアディティブ・レコーディングが始まります。この場合のループ・ポイ
ントは元のループのものが適用されますので、異なるループ・ポイントを設定
したい場合は、一度全てを消去してからやり直します。
ループの拡張
基本的なルーピングを進めていくにつれて、良好なループができたものの、メ
ロディを重ねるには短すぎる
... といった場面にでくわすことでしょう。そういっ
た場合には、ループを複製して、倍の長さに拡張する「
2x」機能が用意されて
います。例えば、
1 小節のヒューマン・ビートボックスのループを作成したとし
ます。
2x 機能を使用することで、そのリズムの上に 2 小節のベース・パートをオー
バーダブして、再度
2x 機能でループを拡張してから 4 小節のヴォーカル・フレー
ズを重ねる、といったことが可能になります。
この機能はその名称通りループの長さが倍になりますので、メモリー消費も倍
になります。操作を繰り返すとすぐにメモリーが一杯になる可能性があります
ので、ご注意ください。
TIP:VoiceLive Touch は、リアルタイム性を重視して設計されています。アンドゥ
や
2x 等の機能はクリエイティブな流れを妨げることなく、リアルタイムで行え
ます。
ループの消去
録音ボタンを長押しするとループが消去され、全てをゼロの状態に戻すことが
できます。
より高度なルーピング・テクニック
「かっこいいループを作ったけど、そこからどうすればいいのかわからない。」
これは、いたって自然な悩みです。ループ孤立病ともいえるこの状態は、現在
発売されているルーパーが皆抱えている問題です。
LOOPS モード
LOOPS モードは、ループ孤立病の自然治癒力を高めます。LOOPS モードは、基
礎となる一つのループから複数のループを作成して、それらを自由に切り替え
ることを可能とします。
例えば、リズムパターンから始め、そこにベースライ
ンとギターのパートを重ねたとします。ここまでは問題ないのですが、ここで
オリジナルのリズムパターンのみの状態に戻したいとします。
LOOPS モードは、
そういった応用を可能とします。
付録:ルーピング・チュートリアル