Manual
ハイの強調
シェイプ機能のもう一つの側面として、声を細らせることなく高域を
加えることにより空気感やプレゼンスを加えることができます。
CD や
ラジオで聴くことのできるヴォーカル・サウンドは、マイクなしの
シンガーを生で聴く音とは音響的に大きく異なります。一般的な
「ヴォーカル・サウンド」は、リアルであることが主目的ではなく、
楽器隊との分離を高めてリスナーに歌唱のインパクトを強調するバラ
ンスに仕立て上げられています。シェイプ機能は、通常の設定では、
平均的なマイクと
PA システムを通したサウンドをエミュレートし
ます。
SHAPE を調節する時には、ステージ上のモニターではなく、PA シス
テムを通った観客側のサウンドを基準に設定を行なうことが極めて
重要です。
COMPRESS - コンプレッション・コントロール
「COMPRESS」とは「圧縮」を意味する単語です。ADAPTIVE コント
ロールをオンにすると、
COMPRESS コントロールは声の大きい瞬間と
小さい場面での音量差を少なくして、ヴォーカル・サウンドを音量的
により均一にします。この処理は、歌唱内容を解析(
30 秒以下)した
上で自動的に調節されます。
典型的なコンプレッサーは多くの調節が要求され、知識と経験、そし
てその場面に合わせた設定の微調整が必要となります。
TC-Helicon の
アダプティブ・コンプレッション機能は、これらの負担を軽減します。
デフォルトの設定である
50% は、一般的なライブ環境において、コン
プレッサーの一般的な副作用であるフィードバックを誘発せずにシン
ガーのダイナミクスをほどよく制御するバランスの設定となっていま
す。フラットな周波数特性の高品質なモニタリング/
PA セットアップ
でコンプレッションをより強くかけたい場合は、
COMPRESS コント
ロールで値を上げることも可能です。通常のシステムは周波数特性の
ピークがあるため、過度のコンプレッションをアダプティブ・シェイ
プ
EQ と組み合わせるとフィードバックが生じる点にご注意ください。
グローバル・コントロール: TONE - トーン
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