User manual

5 システム・リソースの管理
パフォーマンス&チューニング・ガイド 123
Java 実行可能のデータベースのオプション
SET OPTION コマンドの JAVA_HEAP_SIZE オプションは、Java アプリケー
ションに対して接続ごとに割り付けるメモリの最大サイズ ( バイト単位 ) を設
定します。通常、接続ごとに割り当てられるメモリはユーザの作業領域として
使用され、その内訳は Java 変数と Java アプリケーションスタック領域です。
Java アプリケーションの実行中、接続ごとの割り付けはデータベースサーバ
の固定キャッシュを使用するため、制御できなくなった Java アプリケーショ
ンがメモリを使いすぎないようにすることが重要です。
SET OPTION コマンドの JAVA_NAMESPACE_SIZE オプションは、Java アプリ
ケーションに対してデータベースごとに割り付けるメモリの最大サイズ ( バイ
ト単位 ) を設定します。データベースごとのメモリ割り付けは、Java クラス定義
を含みます。クラス定義は読み取り専用であるため、接続間で共有されます。
たがって、その割り付けには固定キャッシュを使用することになり、このオプ
ションを使って割り付けサイズの制限を設定します。
プロセス・スレッド・モデル
Sybase IQ では、最大限のパフォーマンスを得るために、オペレーティング・
システムのカーネル・スレッドを使用します。スレッドは、ユーザ・レベルと
カーネルレベルにあります。ライトウェイトプロセスは、カーネルでサ
ポートされるコントロールの基本となるスレッドです。オペレーティング
ステムによって、どのライトウェイト・プロセス (LWP) をどのプロセッサで
いつ実行するかが決定されます。オペレーティング・システムはユーザ・
レッドのことは関知しませんが、ユーザスレッドが待機中か実行可能かは認
識しています。
オペレーティング・システムのカーネルによって、LWP CPU リソース上に
スケジューリングされます。この場合、LWP のスケジューリング・クラスと
優先度を使用します。マルチプロセッサシステム上で、カーネルによって個
別にディスパッチされた LWP は、個別のシステム・コールを実行したり、個
別のページ・フォールトを発生させたり、並列実行されます
高度にスレッド化された単一のプロセスが、すべての Sybase IQ ユーザの処理
を実行します。Sybase IQ は、接続によって実行される処理の種類、使用可能
な合計スレッド数、さまざまなオプションの設定に基づいて、各ユーザ接続に
さまざまな数のカーネル・スレッドを割り当てます。