Ozonic 37-Key Audio/MIDI Interface and Controller User Guide
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MIDI
メッセージについて
< プログラムチェンジとバンクチェンジ
GM
(
General MIDI
)の仕様では、
128
音色(ボイス
NO. 0
∼
127
)に対応しています。プログラムチェンジメッセージを送信することにより、音
色を切換えて使用することができます。
GM
セット音源を拡張して使用するために、バンクチェンジの機能が用意されています。各バンクには
128
のパッチが含まれていて、プログラム
チェンジメッセージを送信することによって音色を切換えて使用することができます。合計
16,384
個のパッチを使用することができ、
14
ビットの
バンクチェンジメッセージを送信することによって、各パッチにアクセスすることができます。メッセージ内の最初の
7
ビットはバンク
LSB
情報と
して送信されます。残りの
7
ビットは、バンク
MSB
情報として送信されます。一般的にはバンク
LSB
メッセージが使用され、これだけで
128
のバン
クチェンジが可能です。また、この場合の多くはバンク
MSB
メッセージを送信する必要がありません。
ほとんどの
MIDI
機器がプログラムチェンジメッセージに対応していますが、
GM
セットに対応していない機器の一部には、プログラムチェンジ
メッセージを他の目的で使用するものもあります。多くの
VST
インストゥルメントでは、プログラムチェンジメッセージを使用してインストゥル
メントパッチを切換えることができます。
バンクチェンジは、プログラムチェンジほど頻繁には使用されません。ローランドの
GS
規格やヤマハの
XG
規格など、各メーカーによる
MIDI
拡張仕様
においては、バンクチェンジは大変便利です。これらの各規格では、バンクチェンジを使用して、それぞれの拡張音色やエフェクトを使用します。
Ozonic
では、プログラムチェンジやバンク
LSB
、
MSB
データの送信を簡単に行うことができます。
ADVANCED FUNCTION
ボタンに続いて、
PROGRAM
鍵
盤や、
DATA LSB
鍵盤、
DATA MSB
鍵盤を押して、送出するプログラムナンバーまたはバンクチェンジを入力して下さい。
<
RPN/NRPN
について
ノンレジスタードパラメータナンバー(
NRPN
s
)は各機種固有のメッセージで、
MIDI
を利用してシンセサイザをコントロールすることができま
す。
MIDI
の仕様でパラメータ番号を定義して、各メーカーが独自のコントローラを自由に利用できるように設計されています。パラメータナン
バーの中で共通性が高いものは、米国
MMA
(
MIDI Manufacturer
s Association
)で登録されていて、標準的な
MIDI
規格の一部となっています(
このため、レジスタードパラメータナンバー(
RPN
s
)と呼ばれています)。詳細は「付録
F
」を参照して下さい。
MIDI CC
の
98
と
99
は、それぞれ
NRPN
の
LSB
と
MSB
を表しています。また、
100
と
101
は、それぞれ
RPN
の
LSB
と
MSB
を表しています(「付録
F
」の
MIDI
コントローラリストを参照して下さい)。
NRPN/RPN
を送信する場合は、ユーザーが設定した値と一緒にこれらのコントロールメッセージ
を送信します。また、コース/ファインセッティングを指定する場合は、そのコントローラナンバーと設定値を送信する必要があります。コース
セッティング(きめの粗い設定)を選択する場合はコントローラナンバー
6
(
Data Entry
)を、ファインセッティング(きめの細かい設定)を選
択する場合はコントローラナンバー
38
(
Data Entry LSB
)を指定します。
NRPN
対応の機器は、マニュアルに
NRPN
のデータシートが付属しています。シンセサイザ
NRPN MSB
と
LSB
メッセージは必ず同時に送信される必
要があります。
MSB
と
LSB
のバリューは、通常
NRPN
対応機器のデータシートに掲載されていますが、マニュアルによっては
16
進法の表記しかな
いものもあります。「付録
C
」の換算表を参照して
10
進法の数値に変換して下さい。
< システムエクスクルーシブメッセージ(
SysEx
)について
システムエクスクルーシブ(
SysEx
)メッセージは
MIDI
の仕様で定義されています。
SysEx
を使用すると、
MIDI
によって各機器を個別にコント
ロールすることができます。また、
SysEx
メッセージを受信する機器が適切にメッセージを翻訳(理解)し、メッセージに従って動作する場合
は、
SysEx
メッセージのフォーマットを利用して、どのような機能も仮想的に実行することができます。例えば、各機器からオーディオサンプル
のメモリデータやメモリダンプ、コントローラのセッティングなどを送信することができます。また、ある機器のコントローラを他の機器から
コントロールすることも可能になります。
独自で指定した
SysEx
メッセージを
Ozonic
にプログラムすることはできませんが、
Ozonic
にはプログラム済みの
SysEx
メッセージが用意されてい
て、コントローラに
MIDI CC
を割当てることによって使用することができるようになります(「付録
B
」を参照して下さい)。
SysEx
メッセージは、特定のチャネルには送信されません。すべての
SysEx
メッセージにはデバイス
ID
が含まれていて、
SysEx
メッセージを受信す
る機器を特定するのに使用されています。デバイス
ID
によって特定された機器以外は、すべて無視されます。
Ozonic
で
SysEx
メッセージを使用す
る場合は、グローバルチャネルは無視されます。
Channel Assign
キーを押す時、デバイス
ID
を入力します。このとき、
LCD
画面には
3
桁の数字が
表示され、
2
桁で先頭に
c
のシンボルのある数字は表示されません。
デバイス
ID
は
00
∼
127
の範囲で設定します。
M-Audio Ozonic
では、
127
がデフォルトに設定されています。
127
に設定されている場合は
SysEx
メッ
セージが全ての機器に対して送信されます。
ユーザー独自の
SysEx
メッセージで
Ozonic
のコントローラをプログラムすることはできませんが、
MIDI
入力信号を受信して、ユーザーが指定した
別のメッセージを送信するソフトウェアを使用することができます。このような「翻訳」ソフトウェアを使用して独自の
SysEx
メッセージをプロ
グラムすれば、
Ozonic
からの入力信号を翻訳して、使用するコントローラに対する
SysEx
メッセージを送出することができます。