HP ProBook User Guide-Windows Vista (May 2010)

る新しい技術は、無線デバイスの製造元や無線 LAN スポットのサービス プロバイダーによって開発
されている段階です。無線 LAN スポットを利用するときにコンピューターのセキュリティに不安があ
る場合は、ネットワークに接続しての操作を、重要でない電子メールや基本的なネット サーフィン程
度にとどめておいてください。
無線 LAN をセットアップする場合や、既存の無線 LAN にアクセスする場合は、常にセキュリティ機
能を有効にして、不正アクセスからネットワークを保護してください。一般的なセキュリティ レベル
は、WPAWi-Fi Protected Access)と WEPWired Equivalent Privacy)です。無線信号はネット
ワークの外に出てしまうため、他の無線 LAN デバイスに保護されていない信号を拾われ、(許可しな
い状態で)ネットワークに接続されたり、ネットワークでやり取りされる情報を取得されたりする可
能性があります。ただし、事前に対策を取ることで無 LAN を保護できます。
セキュリティ機能内蔵の無線トランスミッタを使用する
無線基地局、ゲートウェイ、またはルータといった無線トランスミッタの多くには、無線セキュ
リティ プロトコルやファイアウォールといったセキュリティ機能が内蔵されています。適切な
無線トランスミッタを使用すれば、無線セキュリティでの最も一般的なリスクからネットワーク
を保護できます。
ファイアウォールを利用する
ファイアウォールは、ネットワークに送信されてくるデータとデータ要求をチェックし、疑わし
いデータを破棄する防御壁です。利用できるファイアウォールにはさまざまな種類があり、ソフ
トウェアとハードウェアの両方があります。ネットワークによっては、両方の種類を組み合わせ
て使用します。
無線を暗号化する
さまざまな種類の高度な暗号プロトコルが、無線 LAN ネットワークで利用できます。お使いの
ネットワークのセキュリティにとって最適な解決策を、以下の中から探してください。
WEPWired Equivalent Privacyは、すべてのネットワー データを送信される前に
WEP キーで符号化または暗号化する無線セキュリティ プロトコルです。通常は、ネット
ワーク側が割り当て WEP キーを使用できます。また、自分でキーを設定したり、異なる
キーを生成したり、他の高度なオプションを選んだりすることもできます。正しいキーを持
たない他のユーザーが無 LAN を使用することはできなくなります。
WPAWi-Fi Protected Accessは、WEP と同じように、セキュリティ設定によってネッ
トワークから送信されるデータの暗号化および復号化を行います。ただし、WEP のように
1 つの決められたセキュリティ キーを利用して暗号化を行うのではなくTKIPtemporal
key integrity protocol)を使用してパケットごとに新しいキーを動的に生成します。また、
ネットワーク上にあるコンピューターごとに異なるキーのセットを生成します。
ネットワークを閉じる
可能であれば、ネットワーク名(SSID
)が無線トランスミッタによってブロードキャスト(送
信)されないようにします。ほとんどのネットワークは、最初にネットワーク名をブロードキャ
ストして、利用可能であることを近くのコンピューターに伝えます。ネットワークを閉じれば、
お使いのネットワークの存在が他のコンピューターから知られにくくなります。
注記: ネットワークを閉じて SSID がブロードキャストされないようにした場合、新しいコン
ピューターをネットワークに接続するには、その SSID を知っているか覚えていることが必要
なります。SSID を書き留めて、許可のない人の目にふれない安全な場所に保管してから、ネッ
トワークを閉じるようにしてください。
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2 無線、モデム、およびローカル エリア ネットワーク