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10 概要
RAID について
RAID
とは複数の独立した物理ディスクによるグループで、データの保存やデータへのアクセス
に使用するドライブの数を増やすことでパフォーマンスを高めます。
RAID
ディスクのサブシス
テムは、
I/O
パフォーマンスとデータの可用性を高めます。この物理ディスクのグループは、ホス
トシステムからは、単一のストレージユニットまたは複数の論理ユニットとして認識されます。
複数のディスクに同時にアクセスできるため、データスループットが向上します。
RAID
システム
を使用することで、データストレージの可用性とフォールトトレランスも向上します。
RAID レベル
オンボードストライピング(
RAID 0
)では特に、データの冗長性を必要としない環境で大きなフ
ァイルを扱う際に、ディスクストライピングを使用して高いデータスループットを実現します。
内蔵ミラーリング(
RAID 1
)ではディスクミラーリングを使用し、
1
つの物理ディスクに書き込ま
れるデータが同時に別の物理ディスクにも書き込まれます。このタイプの
RAID
は、大容量を必要
としない代わりにデータの完全な冗長性を必要とする小型のデータベースその他のアプリケーショ
ンに適しています。
注意: オンボードストライピングの仮想ディスクで失われたデータは、物理ディスクの障害時に回復
できません。
RAID の用語
オンボードストライピング
オンボードストライピング(
RAID 0
)を使用すると、
1
台の物理ディスクだけでなく、複数の物
理ディスクにまたがってデータを書き込むことができます。オンボードストライピングでは、各物
理ディスクのストレージスペースを
64 KB
のストライプにパーティション分割します。これらの
ストライプは、連続して、繰り返しインタリーブされます。
1
台の物理ディスク上のストライプの
一部は、ストライプエレメントと呼ばれます。
たとえば、オンボードストライピングのみを使用しているディスク
4
台のシステムでは、セグメント
1
はディスク
1
に、セグメント
2
はディスク
2
に、という具合に次々に書き込まれます。オンボード
ストライピングによってパフォーマンスが向上するのは、複数のディスクに同時にアクセスが行われ
るからですが、オンボードストライピングではデータの冗長性は実現しません。図
1-2
は、オンボー
ドストライピングの一例を示したものです。