Owners Manual
• 前の USB 2.0 には 4 本のケーブル(電源、接地、および差分データ用の 1 組 )がありましたが、USB 3.0 では 2 組の差分信号(送受信)用にさ
らに
4 本追加され、コネクタとケーブルの接続は合計で 8 つになります。
• USB 3.0 は、USB 2.0 の半二重配置ではなく、双方向データインタフェースを使用します。これにより、理論上の帯域幅が 10 倍増加します。
今日では高解像度ビデオコンテンツ、テラバイトのストレージデバイス、高メガピクセル数のデジタルカメラなど、データ転送の需要がますます高まり、USB
2.0 では十分な速さを得られない場合があります。その上、USB 2.0 接続は理論上の最大スループットである 480 Mbps に近づいたことがなく、実際に
は最大値として
320 Mbps(40 MB/ 秒)前後でデータ転送を行っています。同様に、USB 3.0 接続が 4.8 Gbps に達することもありません。現実的
な最高速度はオーバーヘッド込みで 400 MB / 秒とみられています。この速度だと、USB 3.0 は USB 2.0 の 10 倍向上することになります。
アプリケーション
USB 3.0 は可能性を広げ、デバイスが総合的に優れた体験を実現できる余地をもたらします。最大解像度、レイテンシ、ビデオ圧縮の観点から以前の
USB ビデオがほとんど耐えられないものであっても、5 ~ 10 倍の帯域幅を持つ USB ビデオソリューションであれば、機能性がかなり高まることは想像に
難くありません。単一リンクの DVI には、ほぼ 2 Gbps のスループットが必要です。480 Mbps に制限されている場合、5 Gbps は見込めません。標準で
4.8 Gbps の速度が見込まれると、以前は USB の対象外だった製品、例えば外部 RAID ストレージシステムなどにも可能性が見いだされるでしょう。
以下に使用可能な SuperSpeed USB 3.0 の製品の一部をリストアップしています。
• 外付けデスクトップ USB 3.0 ハードドライブ
• ポータブル USB 3.0 ハードドライブ
• USB 3.0 ドライブドックおよびアダプタ
• USB 3.0 フラッシュドライブおよびリーダー
• USB 3.0 ソリッドステートドライブ
• USB 3.0 RAID
• オプティカルメディアドライブ
• マルチメディアドライブ
• ネットワーク
• USB 3.0 アダプタカードおよびハブ
互換性
USB 3.0 の優れた点は、初めから USB 2.0 と共存できるよう慎重に計画されていることです。まず、USB 3.0 は新規プロトコルの高速機能を活用する
ために新たな物理接続と新たなケーブルを規定していますが、コネクタ自体は以前と同じ四角い形状のままであり、
USB 2.0 用の 4 箇所の接続位置も
まったく同じです。データの送受信を別々に行う 5 つの新しい接続が USB 3.0 ケーブルに設けられ、適切な SuperSpeed USB 接続に接続された場合
にのみ機能します。
92
テクノロジとコンポーネント