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104 用語集
書き込みキャッシュ有効 — 書き込みキャッシュ有効モードでは、コントローラのキャッ
シュがディスク書き込みトランザクションですべてのデータを受信した時に、コントロー
ラがデータ転送完了信号をホストに送信します。
VD キャッシュはデフォルトで無効に
なっていますが、ユーザーがユーザーインタフェースから有効にすることができます。書
き込みキャッシュを有効化する際のリスクは、ストレージデバイスにキャッシュデータが
書き込まれる前に停電が発生すると、キャッシュデータが失われるおそれがあることで
す。このリスクは、
PERC S100 または S300 システムで無停電電源装置(UPS)を使用
することで低減できます。キャッシュが有効な場合は、
UPS の使用を推奨します。
仮想ディスク — 仮想ディスクとは、RAID コントローラが 1 つまたは複数の物理ディス
クから作成するストレージのことです。仮想ディスクは複数の物理ディスクから作成でき
ますが、オペレーティングシステムからは単一のディスクとして認識されます。使用する
RAID
レベルに応じて、仮想ディスクには、ディスクでの障害発生に備えて冗長データを
保持します。
キャッシュ — 最近アクセスしたデータが格納されている高速メモリです。キャッシュを
使うことで、再度同じデータにアクセスする時の反応が速くなります。プロセッサからの
メモリアクセスに使用される場合が最も多いですが、ネットワーク経由でアクセスできる
データのコピーを格納しておくことにも使用できます。メインメモリ
との間でデータの
読み書きが行われると、そのコピーも関連するメインメモリアドレスと共にキャッシュメ
モリに保存されます。キャッシュメモリソフトウェアは、要求されたデータがすでに
キャッシュメモリ内に格納されているかどうかを確認するために、それ以降の読み取りの
アドレスを監視します。データがキャッシュメモリに既に存在する場合(「キャッシュ
ヒット」と言います)、キャッシュメモリからの読み取りがただちに実行され、メインメ
モリの読み取りは中止されます(または読み取りが開始されません)。データがキャッ
シュされていなかった場合(「キャッシュミス」と言います)は、メインメモリから取り
出され、キャッシュメモリに保存されます。
キャッシング — 総合的な読み書きのパフォーマンスを高速化するために、高速メモリ
バッファ(「キャッシュ」と呼ばれます)を活用するプロセス。このキャッシュには、
ディスクサブシステムよりも高速でアクセスできます。読み取りのパフォーマンスを改善
するために、キャッシュには通常、直近にアクセスしたデータと隣接するディスクセク
ターからのデータが含まれています。書き込みのパフォーマンスを改善するために、
キャッシュのライトバック有効化ポリシーに従ってデータがキャッシュに一時的に格納さ
れる場合があります。詳細については、ライトバックの有効化に関する説明を参照してく
ださい。
形式 — 特定の値を物理ディスク上のすべてのデータフィールドに書き込み、読み取り不
能または不良のセクターをマップアウトする処理。ほとんどの物理ディスクは製造時に
フォーマット済みであるため、フォーマットの実行は通常、物理ディスクにメディアエ
ラーが多数発生した場合に限られます。
交換用ディスク — 仮想ディスク内で障害の発生した物理ディスクに代わる、物理
ディスク。
再構築 — 物理ディスクに障害が発生した後に、冗長仮想ディスク(RAID レベル 1、5、
および
10)内の交換用ディスクに全データを再生成すること。通常、ディスクの再構築
は、対象となる仮想ディスクの通常の動作を妨げずに行われますが、ディスクサブシステ
ムでパフォーマンスがやや低下する場合もあります。