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用語集 107
負荷バランシング — 負荷バランシングは、複数のコンピュータ間、ネットワークリンク
間、
CPU 間、物理ドライブ間、または他のリソース間で作業を分散させる方法です。負
荷バランシングは、リソースの使用、スループット、又は応答時間を最大化するために使
用します。コントローラでは、バランシングサービスは、ファームウェアによって実行さ
れます。負荷バランシング用の単一パスか、「ラウンドロビン」負荷バランシングスキー
ムを選択できます。単一パスの場合、ファームウェアはデバイスへの複数のパスを検出で
きますが、そのデバイスへの
I/O 処理には単一のパスのみを使用します。プライマリパス
で障害が検出された場合、セカンダリパスが使用されます。コントローラの負荷バラン
シングを有効にすると、ファームウェアによってラウンドロビンスキームが実装され、
冗長パスのデバイスに対して I/O が発行されます。ラウンドロビンスキームでは、1 つの
I/O
を 1 つのパスに、別の I/O を第 2 のパスにといったように I/O を発行します。
ファームウェアには、最初に選択するパスに関する制限はありません。負荷バランシング
を無効にした場合、ファームウェアは使用可能ないずれかのパスを使用して
I/O を発行
し、以降のすべての
I/O 処理で同一のパスをそのまま使用します。再起動時またはパスで
の障害発生時には、ファームウェアは使用可能なパスのいずれかを再度選択します。
分散パリティ — パリティでは、ストレージ(RAM またはディスク)または送信におけ
るエラーを明らかにするために、
1 バイトまたは 1 ワードにエキストラビットが追加さ
れます。パリティは、複数の親データセットから冗長データセットを生成するために使用
されます。冗長データを使用して、いずれかの親データセットを再構築できますが、
分散
パリティでは、パリティデータがシステム内のすべての物理ディスクに分散されます。あ
るディスクに障害が発生しても、残りのディスク上の対応するデータのパリティからディ
スクを再構築できます。
物理ディスク — データを格納するための非揮発性のランダムアドレッシング可能なデバ
イス。物理ディスクは書き換え可能で、一般にディスクドライブと呼ばれています。
変換 — 変換とは、(1)OCE を使用した容量拡張(物理ディスクを仮想ディスクに追加
して、
1 つまたは複数の仮想ディスクのストレージ容量を増加させること)、または(2)
再構築(冗長仮想ディスクから、またはホットスペアもしくはバックアップ物理ディスク
から、仮想ディスク上にデータを再構築すること)を意味します。
ホストシステム — RAID コントローラが取り付けられているシステム。メインフレーム、
ワークステーション、およびクライアントシステムは、すべてホストシステムと見なすこ
とができます。
ホットスペア — アイドル状態で電源がオンのスタンバイ物理ディスクで、ディスクに障
害が発生するとただちに代用できます。ユーザーデータは含まれていません。ホットスペ
アは単一の冗長仮想ディスク専用にすることも、コントローラによって制御されるすべて
の仮想ディスクのグローバルホットスペアプールの一部とすることもできます。ディスク
に障害が発生すると、
PERC S100 コントローラまたは PERC S300 コントローラが、障
害の発生した物理ディスクのデータを自動的に引き継ぎ、データをホットスペアに再構築
します。データの再構築は、冗長性を持つ仮想ディスク(
RAID レベル 1、5、または
10
、RAID 0 は不可)からのみ行うことができ、ホットスペアには十分な容量が必要で
す。ホットスペアがエンクロージャアフィニティを持つように指定されている場合は、他
のバックプレーン上の他の故障ディスクを再構築する前に、そのホットスペアが属してい
るバックプレーン上の故障ディスクの再構築を試みます。
ホットスワップ — システムの通常の動作中に、障害の発生した部品を交換すること。