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付録:RAID の説明
RAID とは、データの保存やデータへのアクセスに使用するディスクの数を増やすことでハイ パフォーマンスを提供する、複数の独
立した物理ディスクのグループです。
注意: 物理ディスク障害が発生すると、RAID 0 の仮想ディスクは壊れ、データ ロスを招きます。
RAID ディスクサブシステムでは、次のメリットを提供します。
● I/O パフォーマンスとデータの可用性の向上。
● 複数のディスクへの同時アクセスによる、データ スループットの向上。物理ディスク グループは、ホスト システムに対する単
一のストレージ ユニットまたは複数の論理ユニットとして表示されます。
● データ ストレージの可用性とフォールト トレランスの改善。物理ディスク障害によるデータ ロスの場合も、データまたはパリテ
ィーを含む残りの物理ディスクからデータを再構築することにより、リカバリーすることができます。
トピック:
• RAID レベルの概要
• RAID の用語
RAID レベルの概要
PERC 11 シリーズのカードでサポートされている RAID レベルの一覧です。
● RAID 0 は、特にデータの冗長性を必要としない環境で大きなファイルを扱う際に、ディスクストライピングを使用して高いデ
ータスループットを提供します。
● RAID 1 は、ディスク ミラーリングを使用して、1 台の物理ディスクに書き込まれたデータを別の物理ディスクにも同時に書き込
みます。RAID 1 は、小さな容量および完全なデータ冗長性を必要とする小規模のデータベースやその他のアプリケーションに適
しています。
● RAID 5 では、すべての物理ディスク全体にディスクストライピングとパリティデータ(分散パリティ)が使用され、特に小さ
なランダム アクセスに対して高いデータスループットとデータの冗長性を提供します。
● RAID 6 は RAID 5 の拡張機能で、追加のパリティ ブロックを使用します。RAID 6 は、メンバー ディスク全体に分散された 2 つ
のパリティ ブロックで、ブロックレベル ストライピングを使用します。RAID 6 は、二重ディスク障害、および 1 台のディスク
の再構築中の障害に対する保護を提供します。アレイを 1 つだけ使用している場合、RAID 6 の導入は、ホット スペア ディスク
の導入よりも効率的です。
● Raid 10 は、RAID 0 と RAID 1 の組み合わせで、ミラー化されたディスク間でのディスク ストライピングを使用します。これは、
高いデータ スループットと完全なデータ冗長性を提供します。
● RAID 50 は、RAID 0 と RAID 5 の組み合わせで、RAID 0 アレイが RAID 5 のエレメント全体にストライプされます。RAID 50 には
少なくとも 6 台のディスクが必要です。
● RAID 60 は、RAID 0 と RAID 6 の組み合わせで、RAID 0 アレイが RAID 6 のエレメント全体にストライプされます。RAID 60 には
少なくとも 8 台のディスクが必要です。
次の表は、各 RAID レベルでサポートされる最小および最大ディスクのリストです。
表 19. 各 RAID レベルでサポートされる最小および最大ディスク
RAID レベル 最小ディスク 最大ディスク
0 1 32
1 2 2
5 3 32
6 4 32
10 4 240
50 6 240
10
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