Users Guide
メモリエラー
メモリ エラーによってキャッシュされたデータが破損される可能性があるため、コントローラがメモリ エラーを検出すると、リカ
バリを試みるように設計されています。シングルビット メモリ エラーはコントローラによって処理可能であるため、通常のオペ
レーションを中断することはありません。シングルビット エラーの数がしきい値を超えると、通知が送信されます。
マルチビット エラーはデータの破損やデータ ロスの原因となるためより重大です。次に、マルチビット エラーが発生した場合に起
きる動作を示します。
● コントローラがダーティ キャッシュの処理を開始してキャッシュ内のデータにアクセスしているときに、マルチビット エラーが
発生すると、コントローラはキャッシュの内容を破棄します。コントローラは、キャッシュが破棄されたことを示す警告メッ
セージをシステム コンソールに表示し、イベントを生成します。
● 実行時に、コード / データ内またはキャッシュ内のいずれかでマルチビットエラーが発生した場合、コントローラは停止します。
● コントローラはコントローラの内部イベント ログにイベントを記録し、POST 時にマルチビットエラーの発生を示すメッセージ
を表示します。
メモ: マルチビット エラーが発生した場合は、グローバル テクニカル サポートにご連絡ください。
固定キャッシュ状態
物理ディスクが見つからないことが原因で仮想ディスクがオフラインになるか削除された場合、コントローラーによって仮想ディ
スクのダーティー キャッシュが保存されます。保存されたダーティー キャッシュは固定キャッシュと呼ばれ、仮想ディスクのイン
ポートを行うかキャッシュを破棄するまで保持されます。
1. 仮想ディスクのインポート:システムの電源をオフにして仮想ディスクを再度挿入し、システムの電源を入れます。HII 設定ユ
ーティリティーを使用して、外部構成をインポートします。
2. 保存キャッシュの破棄:「キャッシュ メモリーのクリア 、p. 53」を参照してください。
メモ: コントローラー上に存在する仮想ディスクを使用して再起動する前に、保存キャッシュをクリアすることをお勧めしま
す。
セキュリティキーのエラー
セキュアな外部構成のインポートエラー
外部構成は、システムに取り付ける交換用物理ディスク上にすでに存在する RAID 構成です。セキュアな外部構成は、異なるセキ
ュリティ キーのもとで作成された RAID 構成です。
セキュアな外部構成のインポートの失敗には、2 つのシナリオがあります。
● パスフレーズの認証に失敗:現在のコントローラーのセキュリティ キーとは異なるセキュリティ キーを使用してセキュア化され
た仮想ディスクは、セキュア化に使用された元のパスフレーズの認証なしではインポートすることができません。正しいパスフ
レーズを入力して、セキュアな外部構成のインポートを行います。パスフレーズを紛失したり忘れたりした場合は、適切なパス
フレーズを入力するか、ディスクが消去されるまで、セキュア化された外部ディスクはロック(アクセス不可)状態のままにな
ります。
● 正しいパスフレーズの入力後もセキュア化された仮想ディスクがオフライン — 仮想ディスクに障害が発生している理由を確
認して判定し、問題を解決する必要があります。
非自己暗号化ドライブ(非 SED)の選択または設定の失敗
仮想ディスクは、作成時の設定によってセキュアまたは非セキュアに設定できます。セキュア仮想ディスクを作成するには、コン
トローラーにセキュリティ キーが存在し、SED のみが含まれている必要があります。非 SED を選択または構成するには、非セキュ
ア仮想ディスクを作成する必要があります。セキュリティ キーがあっても、セキュアでない仮想ディスクを作成できます。新規
VD の作成メニューで、セキュア VD オプションに対していいえを選択します。非セキュア仮想ディスクを作成する手順について
は、「仮想ディスクの作成 、p. 45」を参照してください。
70 トラブルシューティング