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表 7. ドライブの状態/動作 (続き)
ドライブの状態/動作 未構成のスロット VD 構成のスロット
構成済みのドライブをシステムに挿入する 外部
● 再構築またはコピーバックの開始
● 元のドライブのデータの喪失
構成済みのロックされたドライブをシステムに挿入す
る(ロック解除可能)
外部 暗号形式消去(構成済みの VD がセキュアでない場
合)
● 再構築またはコピーバックの開始
● 元のドライブのデータの喪失
ロックされたドライブをシステムに挿入する(ロック
解除不可)
外部ロック 外部ロック
物理ディスクのホット スワップ
ホット スワップとは、PERC 11 シリーズ カードがオンラインで通常の機能を実行している間に、ディスクを手動で交換することで
す。物理ディスクをホット スワップする前に、次の要件が満たされているか確認してください。
● システム バックプレーンまたはエンクロージャが、PERC 11 シリーズ カードのホット スワップをサポートしている必要がありま
す。
● 交換ディスクは、プロトコルおよびディスクのテクノロジーが同じものである必要があります。例えば、SAS ハード ドライブ
は SAS ハード ドライブとのみ交換でき、NVMe ドライブは NVMe ドライブとのみ交換できます。
メンバーの交換機能と回復可能ホット スペアの使用
メンバー交換機能では、あらかじめ認定されているホット スペアを使用可能なホット スペアに戻すことができます。仮想ディスク
内でディスク障害が発生すると、割り当てられているホット スペア(専用またはグローバル)ガ 認定され、仮想ディスクが最適な
状態になるまで再構築を開始します。障害ディスクが(同じスロットで)交換された、ホット スペアへの再構築が完了した後、コ
ントローラーは認定ホット スペアのデータを新たに挿入されたディスクへコピーする処理を自動的に開始します。データのコピー
が終わると、新しいディスクが仮想ディスクの一部になり、ホット スペアは再びホット スペアとして機能できる準備完了の状態
に戻ります。これにより、常に特定のエンクロージャスロットがホット スペアとして維持されるようになります。コントローラが
ホット スペアを元に戻している間、仮想ディスクは最適な状態で維持されます。コントローラがホット スペアを自動的に元の状態
に戻すのは、同じスロットで不良ディスクを新しいドライブに交換した場合に限られます。新しいディスクが同じスロットに配置
されていない場合は、手動のメンバー交換操作を使用して、以前に認定されたホット スペアを元に戻すことができます。
メモ: メンバー交換操作は、通常、ディスクのパフォーマンスに一時的な影響を与えます。操作が完了すると、パフォーマンス
は通常状態に戻ります。
コントローラーのキャッシュ
PERC 11 シリーズのカードには、コントローラー上のローカル DRAM が含まれています。この DRAM では、ライト バック、先読み
仮想ディスクにおける I/O 操作のキャッシュを行い、パフォーマンスを向上させることができます。
メモ: SSD で構成される仮想ディスクでは、コントローラー キャッシュを使用したパフォーマンスの違いが確認できない場合が
ありますが、Fastpath を使用することでパフォーマンスが改善されることがあります。
ランダム 512 B およびランダム 4 KB など、HDD へのアクセスが遅い I/O ワークロードでは、キャッシュが行われたデータのフラッ
シュに時間がかかる場合があります。キャッシュは定期的にフラッシュされますが、設定の変更またはシステムのシャットダウン
を行う場合は、操作を完了する前にキャッシュをフラッシュする必要があります。HDD の速度とキャッシュ内のデータ量によって
は、ワークロードのキャッシュをフラッシュするのに数分かかる場合があります。
次の操作を実行するには、完全にキャッシュをフラッシュする必要があります。
● 構成の変更(VD の追加または削除、VD キャッシュ設定の変更、外部構成のスキャン、およびインポート)
● システムの再起動またはシャットダウン
● 突然の電力損失によるキャッシュ保存
メモ: iDRAC や OpenManage では、外部ディスクが存在する場合に外部構成の定期的なスキャンが行われます。この処理によ
りパフォーマンスが低下します。外部ディスクが存在する場合は、パフォーマンスへの影響を防ぐために、外部ディスクのイ
ンポート、クリア、または削除をお勧めします。
PowerEdge RAID コントローラー 11 の機能 25