Users Guide
バックグラウンド操作
バックグラウンド初期化
バックグラウンド初期化(BGI)は、パリティ データまたはミラー データを新しく作成した仮想ディスクに自動的に書き込む処理
のことです。BGI は、RAID 0 の仮想ディスク上では実行されません。Dell OpenManage Storage Management アプリケーションで、
BGI レートを制御することができます。BGI レートの変更は、次の BGI が実行されるまで有効になりません。
メモ:
● BGI を恒久的に無効化することはできません。BGI をキャンセルしても、5 分以内に自動的に再起動します。
● 仮想ディスクのフル初期化または高速初期化とは異なり、バックグラウンド初期化を実行しても物理ディスクのデータは消
去されません。
● 整合性チェック(CC)と BGI は、通常、操作が完了するまでパフォーマンスをある程度低下させます。
整合性チェックと BGI は、どちらも、パリティ エラーを修正した場合と同様の機能を実行します。ただし、CC はイベント通知に
よってデータの不整合を報告しますが、BGI はそれを行いません。CC は手動で開始できますが、BGI ではできません。
整合性チェック
整合性チェック(CC)は、フォールトトレラント仮想ディスクのために、ミラーまたはパリティデータの検証および修正を行うバ
ックグラウンド処理です。整合性チェックは、仮想ディスクで定期的に実行することが推奨されます。
HII Configuration Utility または Dell OpenManage ストレージ管理アプリケーションを使用して、手動で CC を開始できます。Dell
OpenManage ストレージ管理アプリケーションを使用して、仮想ディスク上で CC を実行するようにスケジュールできます。HII 設
定ユーティリティーを使用して CC を開始するには、「整合性チェックの実行 、p. 56」を参照してください。
メモ: CC または BGI では通常、操作が完了するまでパフォーマンスがいくらか低下します。
CC と BGI の両方でパリティ エラーが訂正されます。ただし、CC はイベント通知によってデータの不整合を報告しますが、BGI は
それを行いません。CC は手動で開始できますが、BGI ではできません。
ハード ドライブの機能
このセクションには、PERC 11 カードでサポートされている次のハード ドライブ機能に関する詳細が記載されています。
● 自己暗号化ディスク(SED)
● インスタント セキュア削除(ISE)
● 4 KB セクタのディスクドライブ
自己暗号化ディスク
PERC 11 シリーズのカードでは、SED の紛失や盗難からデータを保護する自己暗号化ディスク(SED)がサポートされます。暗号化
テクノロジーをドライブに使用することで、保護が実現されます。コントローラごとに 1 つのセキュリティ キーがあります。セキ
ュリティ キーを管理するには、ローカル キー管理(LKM)、または Secure Enterprise Key Manager(SEKM)とも呼ばれる OpenManage
Secure Enterprise Key Manager を使用します。セキュリティ キーは、コントローラが暗号化対応された物理ディスクへのアクセスの
ロックおよびロック解除を行う際に使用されます。この機能を利用するには、次の操作を行う必要があります。
● システムに SED を搭載する。
● セキュリティキーを作成する。
詳細については、「セキュリティ キーと RAID 管理」のセクションを参照してください。
メモ: 非最適の仮想ディスクではセキュリティを有効にすることはできません。
メモ: PERC 11 では、Trusted Computing Group Enterprise(TCG)Security Subsystem Classes(SSC)の SAS や SATA の SED ド
ライブ、および TCG Opal SSC NVMe ドライブがサポートされます。
22 PowerEdge RAID コントローラー 11 の機能