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付録:RAID の説明
RAID とは、データの保存やデータへのアクセスに使用するディスクの数を増やすことでパフォーマンスを高
める、複数の独立した物理ディスクのグループです。
注意: 物理ディスクに障害が発生すると、RAID 0 の仮想ディスクは壊れ、データロスを招きます。
RAID ディスクサブシステムでは、次の利点を提供します。
I/O パフォーマンスとデータの可用性の向上。
複数のディスクに同時アクセスするため、データが向上します。物理的ディスクグループは、ホスト
に対して単一ストレージユニットまたは服すの論理的ユニットとして表示されます。
データストレージ可用性とフォールトトレランスの改善。物理ディスクのしょうがによるデータ損
失の場合も、データまたはパリティを含む残りの物理的ディスクからデータをリビルドすることによ
り復元できます。
RAID レベルの概要
メモ: PERC H710H710Pおよび H810 カードは、次にリストされるすべての RAID レベルをサポートしま
す。PERC H310 はパフォーマンス制限のある RAID 5 をサポートしますが、RAID 6 および RAID 60 はサポー
トしません。
RAID 0 は、特にデータの冗長性を必要としない環境で大きなファイルを扱う際に、ディスクストライ
ピングを使用して高いデータスループットを提供します。
RAID 1 では、ディスクのミラーリングを使用するため、一方の物理ディスクに書き込まれたデータ
は、もう一方の物理ディスクにも同時に書き込まれます。RAID 1 は小規模データベース、または少な
い容量と完全なデータの冗長を必要とするその他アプリケーションに最適です。
RAID 5 では、すべての物理ディスク全体にディスクストライピングとパリティデータ(分散パリテ
ィ)が使用され、特に小さなランダムアクセスに対して高いデータスループットとデータの冗長性を
提供します。
RAID 6 は、RAID 5 の拡張版で、追加のパリティブロックを使用します。RAID 6 は、全メンバーディス
クに分散させた 2 つのパリティブロックを伴うブロックレベルのストライピングを使用します。
RAID 6 では 2 台のディスク障害、および単一ディスクの再構築中における障害に対する保護を提供し
ます。1 つのアレイのみを使用している場合、RAID 6 の導入は、ホットスペアディスクを導入するよ
りも効果的です。
RAID 10 RAID 0 RAID 1 の組み合わせで、ミラーされたディスク全体でディスクストライピングを
使用します。これは、高いデータスループットとデータの完全冗長化を実現します。RAID 10 では最
8 つのスパン、およびスパンごとに最大 32 台の物理ディスクをサポートします。
RAID 50 は、RAID 0 RAID 5 の組み合わせで、RAID 0 アレイが RAID 5 のエレメント全体にストライプ
されます。RAID 50 では最低 6 台のディスクを必要とします。
RAID 60 は、RAID 0 RAID 6 の組み合わせで、RAID 0 アレイが RAID 6 のエレメント全体にストライプ
されます。RAID 60 では最低 8 台のディスクを必要とします。
RAID の用語
ディスクストライピング
ディスクストライピングでは、データを 1 台の物理ディスクではなく、複数台に渡って書き込むことができ
ます。ディスクストライピングには、各物理ディスクのストレージ容量の 64 KB128 KB256 KB512 KB
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