Users Guide
ライトバックとライトスルー
ライトスルー キャッシュでは、ディスクサブシステムがトランザクションの全データを受信したときに、コ
ントローラがデータ転送完了信号をホストシステムに送信します。
ライトバック キャッシュでは、コントローラキャッシュでトランザクション内のすべてのデータの受信が完
了したとき、コントローラがホストシステムにデータ転送完了信号を送信します。その後、コントローラは、
キャッシュされたデータをストレージデバイスにバックグラウンドで書き込みます。
ライトバック キャッシュを使用する際のリスクは、キャッシュされたデータがストレージデバイスに書き込
まれる前に停電が発生すると、データが失われる可能性がある点です。このリスクは、PERC H710、H710P、
または H810 カード上の不揮発性キャッシュを使用することにより緩和することができます。
メモ: 仮想ディスクのキャッシュ設定のデフォルトは ライトバック キャッシュです。
メモ: 一部のデータパターンや構成では、ライトスルー キャッシュポリシーの使用でパフォーマンスが
向上します。
ライトバックが用いられる状況
ライトバックキャッシュは、バッテリが取り付けられていて良好であるすべての状況で使用されます。
バッテリがない場合のライトバックの強制を用いる状況
注意: 不意の停電が発生してもデータが失われないように、ライトバックを強制するモードの使用中は電
源バックアップシステムを使うことをお勧めします。
バッテリがない場合にライトバックを強制を選択すると、ライトバックモードが利用可能になります。強制
されたライトバック
モードを選択すると、バッテリが存在しなくても仮想ディスクが ライトバック モードに
なります。
仮想ディスクの読み取りキャッシュポリシー
仮想ディスクの読み取りポリシーによって、コントローラがその仮想ディスクへの読み取りをどう処理する
かが決定されます。読み取りポリシーは次のとおりです。
• 常に先読み—データがすぐに要求されることを予想し、コントローラが要求されたデータを順次先読
みし、キャッシュメモリの追加データを保存します。これにより、順次データの読み取りをスピード
アップしますが、ランダムデータをアクセスする場合は、改善がほとんどありません。
• 先読みなし— 先読み 機能が無効になります。
• 適応先読み—2 回の最新ディスクアクセスが連続したセクタで行われた場合、先読み の使用を開始し
ます。読み取り要求がランダムの場合、コントローラは 先読みなし モードに戻ります。
メモ: 仮想ディスクに対する読み取りキャッシュのデフォルト設定は 適応先読み です。
仮想ディスクの再設定
オンライン仮想ディスクは、その容量を拡張するか RAID レベルを変更する方法で、再設定することができま
す
メモ: RAID 10、50、60 のようなスパンされた仮想ディスクは再設定できません。
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