Users Guide
FastPath は、ライトスルー と 先読みなし キャッシュポリシーが設定された回転を伴う HDD ベースのボリュ
ームに対する IO パフォーマンスメリット(特に RAID レベル全体における読み取り操作、および RAID 0 での
書き込み操作)を提供します。
FastPath 対応仮想ディスクの設定
書き込みキャッシュポリシー ライトスルー および読み取りキャッシュポリシー 先読みなし を設定したシン
プル仮想ディスクのすべてで FastPath を活用することができます。仮想ディスクのストライプサイズよりも
小さい IO ブロックサイズのみが FastPath の対象となります。さらに、バックグラウンド操作(再構築、初期
化)が仮想ディスク上で実行されていないようにします。FastPath はこれらの操作がアクティブの場合使用
されません。
メモ: RAID 10、RAID 50、および RAID 60 仮想ディスクは FastPath を使用できません。
次の表では、対応 RAID レベル全体での読み取り IO および書き込み IO に対する FastPath 適格性についてまと
めています。
表
2. 対応 RAID レベル全体での FastPath の適格性
RAID 0 RAID 1 RAID 5 RAID 6
読み取り はい はい
(最適および劣
化)
はい
(最適および劣化)
はい
(最適および劣化)
書き込み はい いいえ いいえ いいえ
さらに、FastPath 対応仮想ディスクは次の特徴があります。
• コントローラ上の CacheCade 仮想ディスクの存在は、対象 HDD 仮想ディスクすべての FastPath 機能を
無効化します。対象 SSD 仮想ディスクは、引き続き FastPath 対応となります。
• セキュア化された仮想ディスクは FastPath 対応ではありません。
• 物理ディスク電源管理機能は FastPath 対応仮想ディスクに適用されません。
• 冗長パスの追加または削除は、仮想ディスクの FastPath 機能には影響しません。
仮想ディスクの移行
PERC H710、H710P、および H810 カードを使うと、ターゲットコントローラをオフラインにしなくても、コン
トローラ間で仮想ディスクを移行できます。コントローラは、最適、劣化、一部劣化の状態の RAID 仮想ディ
スクをインポートできます。オフライン状態の仮想ディスクはインポートできません。ディスク移行におけ
るヒントは次のとおりです。
• PERC H700 および H800 から PERC H710P および H810 への仮想ディスクの移行をサポート
• H710、H710P、または H810 内で作成されたボリュームの移行をサポート
• H310 で作成されたボリュームの H710、H710P、または H810 への移行をサポート
• H700 または H800 から H310 への移行はサポートされません
• H710、H710P、または H810 から H310 への移行はサポートされません
• H310、H710、H710P、または H810 から H800 および H700 への下位移行はサポートされません
メモ: ディスクの移行を実行する前に移行元のコントローラをオフラインにしておく必要があります。
メモ: ディスクを PERC カードの古いバージョンまたは世代に移行させることはできません。
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