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16 概要
RAID の用語
ディスクストライピング
ディスクストライピングを使用すると、
1
台の物理ディスクだけでなく、複数の
物理ディスクにわたってデータを書き込むことができます。ディスクストライ
ピングでは、各物理ディスクのストレージスペースが複数のストライプ(
8 KB
、
16 KB
、
32 KB
、
64 KB
、
128 KB
、
256 KB
、
512 KB
、
1024 KB
の範囲)に分割
されます。これらのストライプは、連続して、繰り返しインタリーブされます。
1
台の物理ディスク上のストライプの一部は、ストライプエレメントと呼ばれます。
たとえば、
RAID
レベルが
0
の場合のようにディスクストライピングのみを使用
する
4
台のディスクからなるシステムでは、セグメント
1
はディスク
1
に、セグ
メント
2
はディスク
2
に、というように書き込まれます。ディスクストライピング
によってパフォーマンスが向上するのは、複数のディスクに同時にアクセスが行
われるからですが、ディスクストライピングではデータの冗長性は提供されません。
図
1-1
では、ディスクストライピングの一例を示します。
図 1-1. ディスクストライピング(RAID 0)の例
ディスクミラーリング
ミラーリング(
RAID 1
で使用)では、
1
台のディスクに書き込まれるデータが同
時に別のディスクにも書き込まれます。あるディスクに障害が発生しても、別の
ディスクの内容を使用してシステムの動作を続行し、障害の発生した物理ディス
クをリビルドできます。ディスクミラーリングの主な利点は、
100
パーセントの
データ冗長性を提供することです。ディスクの中身が
2
台目のディスクに完全に
書き込まれるため、
1
台のディスクに障害が発生しても問題とはなりません。両
方のディスクに、常に同じデータが格納されているからです。どちらの物理ディ
スクも操作可能の物理ディスクとして機能できます。
ディスクミラーリングは
100
パーセントの冗長性を実現しますが、システム内の
各物理ディスクを複製しなければならないため、高価になります。
図
1-2
では、
ディスクミラーリングの一例を示します。
ストライプエレメント
1
ストライプエレメント
5
ストライプエレメント
9
ストライプエレメント
2
ストライプエレメント
6
ストライプエレメント
10
ストライプエレメント
3
ストライプエレメント
7
ストライプエレメント
11
ストライプエレメント
4
ストライプエレメント
8
ストライプエレメント
12