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概要 15
RAID の説明
RAID
とは複数の独立した物理ディスクによるグループで、データの保存やデータ
へのアクセスに使用するドライブの数を増やすことでパフォーマンスを高めます。
RAID
ディスクのサブシステムは、
I/O
パフォーマンスとデータの可用性を高
す。この物理ディスクのグループは、ホストシステムからは、単一のストレー
ジユニットまたは複数の論理ユニットとして認識されます。複数のディスクに同時
にアクセスすることで、データのスループットを向上させます。
RAID
システムを
使用することで、データストレージの可用性とフォールトトレランスも向上します。
物理ディスクに不具合が発生してデータが失われても、データまたはパリティを含
む残りの物理ディスクから失われたデータをリビルドすることで復旧が可能です。
注意 : 物理ディスクに不具合が生じると、RAID 0 の仮想ディスクに障害が発生し、
データの損失を招きます。
RAID レベルのサマリ
RAID 0
では特に、データの冗長性を必要としない環境で大きなファイルを扱う
際に、ディスクストライピングを使用して高いデータスループットを実現します。
RAID 1
ではディスクミラーリングを使用し、
1
台の物理ディスクに書き込まれる
データが同時に別の物理ディスクにも書き込まれます。このタイプの
RAID
は、
大容量を必要としない代わりにデータの完全な冗長性を必要とする小型のデータ
ベースその他のアプリケーションに適しています。
RAID 5
では、すべての物理ディスク全体にディスクストライピングとパリティ
データ(分散パリティ)が使用され、特に小さなランダムアクセスに対して高い
データスループットとデータの冗長性を提供します。
RAID 6
RAID 5
を拡張したもので、追加のパリティブロックを使用します。
RAID 6
ではブロックレベルのストライピングが使用され、
2
つのパリティブロッ
クがすべてのメンバーディスクに分散されます。
RAID 6
では、一度に
2
台の
ディスクに不具合が生じた場合、および
1
台のディスクのリビルド中に不具合が
生じた場合にも、データを保護できます。アレイが
1
つしかない場合には、
RAID 6
の設置はホットスペアディスクよりも効果的です。
RAID 10
RAID 0
RAID 1
の組み合わせで、ミラーディスク全体にディスクス
トライピングを使用します。
RAID 10
では高いデータスループットとデータの完全
な冗長性が実現します。
RAID 10
は最大
8
つのスパンをサポートし、スパンごとに
最大
32
の物理ディスクがサポートされます。
RAID 50
RAID 0
RAID 5
の組み合わせで、分散データパリティとディスク
ストライピングを使用します。システムの可用性、要求レート、データ転送の要求
が高く、中から大の容量が要求されるデータに最適です。
RAID 60
は、
RAID 6
RAID 0
の組み合わせで、
RAID 0
アレイが
RAID 6
複数のエレメント全体にストライプされます。
RAID 60
には、少なくとも
8
台の
ディスクが必要です。