Users Guide
2. コンソールで次のコマンドを入力して <Enter> を押します。
uname -r
実行中のカーネルを識別するメッセージが表示されます。管理下システムソフトウェアの readme ファイルにリストされていないカーネルの場合は、これをサポートするために DKS を使用する必要が
あります。
ダイナミックカーネルサポートの必要条件
管理下システムソフトウェアが DKS を使用するには、ServerAdministratorを起動する前に、次の依存関係が満たされる必要があります。
l 実行中のカーネルで、ロード可能なモジュールサポートが有効になっている必要があります。
l 実行中カーネルのカーネルモジュール構成のソースが、/lib/modules/`uname -r`/build にあることが必要です。SUSE Linux Enterprise Server(バージョン 10)が稼動するシ
ステムでは、 kernel-source RPM で必要なカーネルソースが提供されます。Red Hat Enterprise Linux(バージョン 4)を実行しているシステムでは、kernel -devel RPM でカーネ
ルモジュール構成に必要なソースが提供されます。
l GNU make ユーティリティがインストールされていることが必要です。このユーティリティは make RPM によて提供されています。
l GNU C コンパイラ (gcc) がインストールされている必要があります。このコンパイラは gcc RPM によって提供されています。
l GNU リンカ (ld) がインストールされている必要があります。このリンカは binutils RPM によって提供されています。
以上の条件が満たされていると、Server Administrator の起動中、必要なときに DKS によってデバイスドライバが自動的に構築されます。
Server Administrator インストール後のダイナミックカーネルサポートの使い方
Server Administrator のインストール後にロードされ、コンパイル済みのデバイスドライバに対応していないカーネルを Server Administrator がサポートできるようにするには、管理下システム
で DKS 必要条件が満たされていることを確認してから、システムで新しいカーネルを起動します。
カーネルのロード後、Server Administrator が最初に開始したときに、システムで実行しているカーネルのデバイスドライバが作成されます。デフォルトでは、Server Administrator はシステム
起動時に開始します。
同一カーネルを実行しているシステムへの動的に構築されたデバイスドライバのコピー
Server Administrator では、実行中のカーネル用のドライバを動的に構築するとき、デバイスドライバを /lib/modules/<kernel>/kernel/drivers/firmware ディレクトリにインストー
ルします。<kernel> は、uname -r と入力して返されるカーネル名です。デバイスドライバが構築されたカーネルと同じカーネルを実行しているシステムがある場合は、新しく構築されたデバイスドラ
イバをもう一つのシステムの/var/omsa/dks/<kernel> ディレクトリにコピーすると、Server Administrator で使用できるようになります。この操作によって、システムごとにカーネルソースを
インストールしなくても複数のシステムで DKS を使用できるようになります。
たとえば、次のシナリオを想定してください。システム A は Server Administrator のコンパイル済みデバイスドライバでサポートされていないカーネルを実行しています。システム B も同じカーネル
を実行しています。以下の手順に従って、システム A にデバイスドライバを作成し、そのデバイスドライバをシステム B にコピーして Server Administrator で使用します。
1. システム A で DKS の必要条件が満たされていることを確認します。
2. システム A で Server Administrator を起動します。
起動中に、Server Administrator はシステム A で実行しているカーネルのデバイスドライバを構築します。
3. システム A で uname -r と入力し、実行中のカーネル名を確認します。
4. システム A の /lib/modules/<kernel>/kernel/drivers/firmware ディレクトリ内の dcdbas.* または dell_rbu.* ファイルをシステム B
の /var/omsa/dks/<kernel> ディレクトリにコピーします。 <kernel> は、手順 3 で uname -r と入力して返されるカーネル名です。
5. システム B で Server Administrator を起動します。
/var/omsa/dks/<kernel> ディレクトリにコピーしたデバイスドライバが実行中のカーネルをサポートしていることを Server Administrator が検知して、そのデバイスドライバを使用
するようになります。
カーネル破損時にダイナミックカーネルサポートを Red Hat Enterprise Linux アップデートリリースに強制する方法
Server Administrator は、Red Hat Enterprise Linux オペレーティングシステムの "Gold" リリース用にコンパイル済みのデバイスドライバを提供しています。Red Hat Enterprise Linux
は、"Gold" リリース用に構築されたデバイスドライバの読み込みを Update リリースでサポートしています。つまり、Server Administrator は、Red Hat Enterprise Linux のアップデートがリ
メモ: /lib/modules/<kernel>/kernel/drivers/firmware ディレクトリにはdcdbas.* または dell_rbu.*ファイルが 1 つ以上含まれている可能性があります。
メモ: システム B で /var/omsa/dks/<kernel> ディレクトリを作成することが必要です。たとえば、カーネル名が 1.2.3-4smp であれば、mkdir-
p/var/omsa/dks/1.2.3-4smp と入力してディレクトリを作成します。
メモ: この手順は、Server Administrator をアップグレードするとき、新しいバージョンの Server Administrator がコンパイル済みデバイスドライバを使って実行中のカーネルを
サポートしていない場合にも使用できます。
メモ: システム B から Server Administrator をアンインストールした場合、システム B にコピーした /var/omsa/dks/<kernel>/* ファイルは、削除されません。不要にな
った場合は、そのファイルを手動で削除する必要があります。










