Users Guide
Management CD』で提供しています。 実行中のカーネルが readme ファイルのコンパイル済みカーネルのリストにない場合や、Server Administrator のコンパイル済みデバイスドライバでコンパイル
済みカーネルをサポートできないように再設定および再コンパイルされている場合に、Server Administrator は DKS 機能を使用してこのカーネルをサポートしなければいけない場合があります。
Server Administrator デバイスドライバの起動中に次のようなメッセージが表示された場合は、必要条件の一部が満たされていないため、Server Administrator が DKS 機能を使用できなかったことを
示します。
Building <driver> using DKS... [FAILED]
(DKS を使って<
ドライバ
>を構築しています... [失敗])
<
ドライバ
>が dcdbas または dell_rbu の場合
DKS を使用するには、実行しているカーネルを指定し、DKS の必要条件を確認してください。
実行しているカーネルの判別
1. root としてログインします。
2. コンソールで次のコマンドを入力して <Enter> を押します。
uname -r
実行中のカーネルに関するメッセージが表示されます。 Managed System Software の readme ファイルのリストにないカーネルの場合は、DKS を使用してそれをサポートしなければならない場合が
あります。
ダイナミックカーネルサポートの必要条件
Managed System Software が DKS を使用するには、Server Administrator を起動する前に、次の依存関係が満たされていなければなりません。
l 実行中のカーネルで、ロード可能なモジュールサポートが有効になっている必要があります。
l カーネル実行中のカーネルモジュール構成のソースは /lib/modules/`uname –r`/build にあります。 Red Hat Enterprise Linux(バージョン 3)や SUSE Linux Enterprise Server(バージョ
ン 9 および 10)を実行しているシステムでは、kernel-source RPM が必要なカーネルソースを与えます。Red Hat Enterprise Linux(バージョン 4)を実行しているシステムは、kernel*-devel
RPM にカーネルモジュール構成に必要なソースがあります。
l GNU make ユーティリティがインストールされている。 このユーティリティは make RPM によって提供されています。
l GNU C コンパイラ(gcc)がインストールされている。 このコンパイラは gcc RPM によって提供されています。
l GNU リンカ(ld)がインストールされている。 このリンカは binutils RPM によって提供されています。
以上の条件が満たされていると、Server Administrator の起動中、必要なときに DKS によってデバイスドライバが自動的に構築されます。
Server Administrator インストール後のダイナミックカーネルサポートの使い方
コンパイル済みデバイスドライバでサポートされておらず、Server Administrator のインストール後にロードされたカーネルを Server Administrator でサポートするには、次の手順に従います。
1. 管理するシステムでダイナミックカーネルサポートの必要条件が満たされていることを確認します。
2. システムで新しいカーネルを起動します。
カーネルのロード後、Server Administrator が最初に開始したときに、システムで実行しているカーネルのデバイスドライバが作成されます。 デフォルトでは、Server Administrator はシステム起動時
に開始します。
同一カーネルを実行しているシステムへの動的に構築されたデバイスドライバのコピー
Server Administrator が実行カーネル用のデバイスドライバをダイナミックに構築する際、Server Administrator はデバイスドライバを <カーネル> がカーネル名である(uname -r を入力することによ
り表示される)/lib/modules/<カーネル>/kernel/drivers/firmware ディレクトリにインストールします。デバイスドライバを構築したカーネルと同じカーネルを実行しているシステムがある場合は、新しく
構築したデバイスドライバを他のシステムの /var/omsa/dks <カーネル> ディレクトリにコピーすると、Server Administrator で使用できます。 この操作によって、システムごとにカーネルソースをイン
ストールしなくても複数のシステムでダイナミックカーネルサポート機能を使用できるようになります。
たとえば、次のシナリオを想定してください。システム A は Server Administrator のコンパイル済みデバイスドライバでサポートされていないカーネルを実行しています。 システム B も同じカーネルを実
行しています。 以下の手順に従って、システム A にデバイスドライバを作成し、そのデバイスドライバをシステム B にコピーして Server Administrator で使用します。
1. システム A で DKS の必要条件が満たされていることを確認します。
メモ:Server Administrator はメッセージを /var/log/messages ログファイルに記録します。
メモ:サポートされていないカーネルとはコンパイル済みバイスドライバがサポートしていないカーネルのことです。 サポートされているカーネルを実行している場合は、「Managed System
Software のインストールおよびアップグレード」を参照してください。