Users Guide
RAID コントローラーの読み取り、書き込み、およびディス
ク キャッシュ ポリシー
仮想ディスクの作成時に、仮想ディスクの読み取りポリシー、書き込みポリシー、およびディスク キャッシュ ポリシーを指定する
ことができます。次のサブセクションで、これらのポリシーについて説明します。
読み取りポリシー
お使いのコントローラがこの機能をサポートするかどうかを確認するには、「対応機能」を参照してください。
読み取りポリシーは、コントローラがデータを探すときに、仮想ディスクの連続セクタを読み取るかどうかを指定します。
● 先読み — コントローラはデータシーク時に仮想ディスクの連続セクタを読み取ります。データが仮想ディスクの連続セクター
に書き込まれていれば、先読みポリシーによってシステム パフォーマンスが向上する可能性があります。
● 先読みなし — 先読みなしポリシーを選択すると、コントローラは先読みポリシーを使用しません。
書き込みポリシー
お使いのコントローラがこの機能をサポートするかどうかを確認するには、「対応機能」を参照してください。
書き込みポリシーは、コントローラが書き込み要求完了信号を、データがキャッシュに保存された直後、またはディスクに書き込ま
れた後のどちらの時点で送信するかを指定します。
● ライトバック - データがキャッシュに入り、ディスクに書き込まれる前に、コントローラから書き込み要求の完了信号が送信さ
れます。ライトバックキャッシングは、後続の読み取り要求がキャッシュから素早くデータを取得してからディスクから取得す
るため、性能が向上します。ただし、システム不具合でデータロスが生じると、データがディスクに書き込まれないことがあり
ます。他のアプリケーションは、ディスクに利用可能なデータがあると仮定した処理を行うと問題が生じる場合もあります。
メモ: ストレージ管理では、バッテリのないコントローラ用の ライトバック ポリシーは選択できません。唯一の例外は
PERC S100 と PERC S300 です。この制限は、電源障害でデータ損失が発生しないようバッテリを装備しないコントローラ
を保護します。一部のコントローラでは、ストレージ管理では利用できなくても、コントローラ BIOS の ライトバック ポリ
シーが利用できることがあります。
● 強制ライトバック — コントローラにバッテリが装備されているかどうかに関わらず、書き込みキャッシュが有効になります。
コントローラにバッテリが搭載されていない場合、強制ライトバックキャッシングが使用されると、電源障害時にデータの損失
が発生する可能性があります。
メモ: PERC 10 コントローラの場合、「強制ライトバック」ポリシーは「ライトバック」ポリシーと同じです。
● ライトスルー — コントローラはデータがディスクに書き込まれた後でのみ書き込み要求完了信号を送信します。ライトスルー
キャッシングは、データがディスクに書き込まれた後でのみ使用可能と見なされるため、ライトバックキャッシングより優れた
データセキュリティを提供します。
メモ: ライトスルーは、クラスタモード有効時のデフォルトの書き込みポリシー設定です。
ディスクキャッシュポリシー
お使いのコントローラがこの機能をサポートするかどうかを確認するには、「対応機能」を参照してください。
メモ: ディスク キャッシュ ポリシー機能は、ディスク ドライブの書き込みキャッシュのみを管理する場合に使用できます。
ディスク キャッシュ ポリシー機能は、PERC ハードウェア コントローラーに接続されている非 RAID SAS/SATA 物理ディスク
(HDD)、およびソフトウェア RAID コントローラーに接続されている RAID SAS/SATA 物理ディスクでサポートされます。この機能
は、コントローラモードに依存しないため、コントローラ RAID または HBA モードで実行中でも通常とおり機能します。
ディスクキャッシュポリシー を有効にして、仮想ディスクのすべてのメンバーの物理ディスクキャッシングポリシーを設定します。
この機能が有効の場合、物理ディスクは物理ディスクキャッシュにデータを書き込んでから物理ディスクに書き込みます。ディス
クに書き込むよりキャッシュに書き込む方が処理が速いため、この機能を有効にするとシステムの性能が向上します。
PERC ハードウェアコントローラに接続されている非 RAID ディスクのディスクキャッシュポリシーのオプションは、次のとおりで
す。
● 有効 — ディスクキャッシュポリシーは有効です。
● 無効 — ディスクキャッシュポリシーは無効です。
コントローラ 47