Users Guide
● チャネルの冗長性の実装 — 1 つ、または複数のチャネルに冗長データが維持される仮想ディスクは、チャネルが冗長化されて
います。チャネルの 1 つが失敗しても、冗長データが別のチャネルに存在するためデータが失われることはありません。
● データの再構築 — 冗長と非冗長仮想ディスク両方で使用される場合、障害が発生した物理ディスクは再構築できません。この
状況で障害が発生した物理ディスクを再構築する場合は、非冗長仮想ディスクを削除する必要があります。
● S110 のディスクグループの概念に関する考慮事項 — ディスクグループとは、1 つ、または複数の仮想ディスクが作成される RAID
コントローラに接続されたディスクを論理的にグループ化したものです。その際、ディスクグループのすべての仮想ディスクは
ディスクグループのすべての物理ディスクを使用します。現在の実装では、論理デバイス作成の際に、混在したディスクグルー
プのブロックがサポートされています。
物理ディスクはディスクグループにまとめられるので、1 つのディスクグループで RAID レベルが混在することはありません。
Storage Management サーバは、仮想ディスクの作成時にディスクグループの概念を実装します。機能的には、ある物理ディスクの
グループが最初の仮想ディスクの作成に使用されると、そのディスクの未使用容量は、仮想ディスクを拡張するか、未使用容量内
に新しい仮想ディスクを作成するためのみに使用されます。これらの仮想ディスクは同じ RAID レベルになります。
また、既存の混在構成は影響を受けません。ただし、混在構成を作成することはできません。
仮想ディスクでの読み書き、再構築、およびディスクの削除を行うことができます。
以前のソフトウェア RAID バージョンから移行され、複数の RAID レベルで構成されたディスクセットでは、仮想ディスクを作成す
ることはできません。
PERC S100 および PERC S300 コントローラ上のホットスペアに関する
考慮事項
PERC S100 および PERC S300 コントローラでは、ホットスペアが仮想ディスクに割り当てられます。物理ディスクが故障すると、
仮想ディスクが含まれる物理ディスク部分だけがホットスペア上に再構築されます。仮想ディスクに含まれない物理ディスク上
のデータまたは容量は再構築されません。
PERC S100 および PERC S300 コントローラでは、各物理ディスクを複数の仮想ディスクに含める事ができます。物理ディスクの一
部を仮想ディスクに割り当てても、物理ディスクの残りの部分が別の仮想ディスクによる使用から除外されることはありません。
ホットスペアが割り当てられている仮想ディスクのみが再構築されます。Storage Management を使用するとき、PERC S100 およ
び PERC S300 コントローラ上でホットスペアとして割り当てられているディスクは、仮想ディスクのメンバーとして使用すること
はできません。
Linux を実行するシステムでの仮想ディスクに関する考慮事項
Linux オペレーティングシステムのバージョンによって、仮想ディスクサイズは 1TB に制限されます。1TB 以上の仮想ディスクを作
成する前に、オペレーティングシステムがこの仮想ディスクサイズをサポートしているかどうかを確認してください。お使いのオ
ペレーティングシステムのサポート内容は、そのオペレーティングシステムのバージョンおよびこのオペレーティングシステムに対
して実行したアップデートや修正の内容によって異なります。また、周辺機器の容量が 1TB 超の仮想ディスクに対応しているかも
調べてください。詳細に関しては、ご使用のオペレーティングシステムおよび周辺機器のマニュアルを参照してください。
仮想ディスクあたりのディスク数
仮想ディスクに含める物理ディスク数には制限があります。これらの制限はコントローラによって異なります。仮想ディスクの作
成で、コントローラは一部のストライプとスパン(物理ディスクのストレージを組み合わせる方法)をサポートします。ストライプ
とスパンの合計数が制限されているため、使用できる物理ディスク数も限られます。ストライプとスパンの制限によって、連結お
よび RAID レベルは次のような影響を受けます。
● 最大スパン数は、RAID 10 、RAID 50、および RAID 60 に影響します。
● 最大ストライプ数は、RAID 0、RAID 5、RAID 50、RAID 6 および RAID 60 に影響します。
● 1 つのミラー内の物理ディスク数は常に 2 です。このプロパティは RAID 1 および RAID 10 に影響します。
RAID 50 および RAID 60 の場合、他の RAID レベルで使用できる数以上の物理ディスクを使用することができます。ファームウェア
バージョン 6.1 を搭載した SAS コントローラ上の RAID 10 は最大 256 の物理ディスクを使用できます。ただしコントローラのコネ
クタ数は、RAID 10、RAID 50、または RAID 60 を使用したときに仮想ディスクに含める物理ディスク数を制限します。これは、限
られた数の物理ディスクしか物理的にコントローラに接続できないためです。
仮想ディスクがサポートする物理ディスクの最大数に関する情報は、「サポートされる機能」でコントローラの仮想ディスク要件を
参照してください。
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