Users Guide
リモートホストからの SNMP アクセスを有効にする
SUSE Linux Enterprise Server オペレーティングシステムのデフォルトの SNMP エージェント設定では、public コミュニティに対し
て、ローカルホストからのみ、MIB ツリー全体への読み取り専用アクセス権が与えられます。Server Administrator システムを正し
く検知し、管理するために、この設定では他のホストで実行される OpenManage Essentials などの SNMP 管理アプリケーションが
許可されていません。インストール中、Server Administrator がこの設定を検知すると、メッセージをオペレーティングシステムのロ
グファイル /var/log/messages に記録し、SNMP アクセスがローカルホストに制限されていることを示します。リモートホスト
から SNMP 管理アプリケーションを使用してシステムを管理する場合は、リモートホストからの SNMP アクセスを有効にするよう
に SNMP エージェントを設定する必要があります。
メモ: セキュリティ上の理由から、可能であれば、SNMP アクセスは、特定のリモートホストに制限することをお勧めします。
特定のリモートホストから Server Administrator を実行中のシステムへの SNMP アクセスを有効にするには、SNMP エージェント設
定ファイル、/etc/snmp/snmpd.conf を編集し、次のステップを実行してください。
1. rocommunity public 127.0.0.1 という行を探します。
2. この行を編集またはコピーして、127.0.0.1 の部分をリモートホストの IP アドレスに書き換えます。編集後、新しい行は、
rocommunity public IP_address のようになります。
メモ: 各リモートホストに対し rocommunity 指令を追加することにより、複数の特定リモートホストからの SNMP アクセ
スを有効にできます。
3. SNMP 設定の変更を有効にするには、systemctl restart snmpd と入力して SNMP エージェントを再起動します。
SNMP コミュニティ名の変更
SNMP のコミュニティ名を設定すると、どの管理ステーションが SNMP を介してシステムを管理できるかが決まります。管理アプ
リケーションで使用される SNMP コミュニティ名は、管理アプリケーションが Server Administrator から管理情報を取得できるよう
に、Server Administrator を実行しているシステムで設定されている SNMP コミュニティ名と一致する必要があります。
Server Administrator を実行するシステムから、管理情報を取得するために使用されるデフォルトの SNMP コミュニティ名を変更す
るには、以下の手順を行います。
1. SNMP エージェントの構成ファイル、/etc/snmp/snmpd.conf を開きます。
2. rocommunity public 127.0.0.1. という行を探します。
3. public を新しい SNMP コミュニティ名に置き換えてこの行を編集します。編集後、新しい行は、rocommunity
community_name 127.0.0.1. のようになります。
4. SNMP 設定の変更を有効にするには、systemctl restart snmpd と入力して SNMP エージェントを再起動します。
対応 Ubuntu Server が実行されるシステムでの SNMP エージェントの設定
Server Administrator は、net-snmp エージェントに提供される SNMP サービスを使用します。SNMP エージェントを設定して、リ
モートホストからの SNMP アクセスを有効にし、コミュニティ名を変更し、管理ステーションにトラップを送信することができま
す。OpenManage Essentials などの管理アプリケーションと適切に対話できるよう SNMP エージェントを設定するには、次の項の手
順を実行します。
メモ: SNMP 設定の詳細については、オペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
Server Administrator SNMP インストールアクション
Server Administrator SNMP は、SMUX プロトコルを使用して SNMP エージェントと通信します。Server Administrator SNMP が
SNMP エージェントと接続すると、SNMP エージェントにオブジェクト識別子を送信して、自身を SMUX ピアと識別します。SMUX
をサポートするには、オブジェクト識別子を SNMP エージェントで設定する必要があります。Server Administrator が SMUX プロト
コルで機能するには、下のステップに従って、SNMP エージェント設定ファイルを有効にする必要があります。
● SNMP エージェントの構成ファイル、./etc/default/snmpd を開きます。
● 設定ファイルで使用可能なデフォルトのオプションは、SNMPDOPTS='-Lsd -Lf /dev/null -u snmp -g snmp -I -
smux,mteTrigger,mteTriggerConf -p /run/snmpd.pid' です
● 上記のデフォルト設定では SMUX モジュールは無効にされます。
● snmpd が SMUX をサポートするには、設定を次のように変更します。SNMPDOPTS='-Lsd -Lf /dev/null -u snmp -g
snmp -p /run/snmpd.pid'
SNMP エージェント設定ファイル ./etc/snmp/snmpd.conf に追加します
20 設定と管理