Users Guide

Server Administrator によって実装されている管理情報ベース(MIB)ブランチは、オブジェクト識別子(OID)1.3.6.1.4.1.674 で識別されます。Server Administrator を実行しているシステム
を管理するには、管理アプリケーションがこの MIB ツリーのブランチへのアクセス権を確保している必要があります。
Red Hat Enterprise Linux および VMware ESXi 4.0 オペレーティングシステムの場合、デフォルトの SNMP エージェント設定では、MIB ツリーの MIB-II 「システム」 ブランチ
(1.3.6.1.2.1.1 の OID で識別)にのみ public コミュニティへの読み取り専用アクセスが与えられます。この設定では、管理アプリケーションを使用して、Server Administrator や MIB-II 「シス
テム」ブランチ外の他のシステム管理情報を取得したり変更することはできません。
Server Administrator SNMP エージェントのインストールアクション
Server Administrator はインストール中にデフォルト SNMP 設定を検出すると、SNMP エージェント設定を変更して、public コミュニティの MIB ツリー全体に読み取り専用アクセスを与えようとし
ます。Server Administrator は、/etc/snmp/snmpd.conf SNMP エージェント設定ファイルを 2 通りの方法で変更します。
1 つめの方法では、次の行が存在しない場合に、それを追加して MIB ツリー全体の表示を作成します。
view all included .1
2 つめの方法では、デフォルトの「
アクセス
」行を変更し、public コミュニティに対して、MIB ツリー全体への読み取り専用アクセス権を与えます。Server Administrator は次の行を探します。
access notConfigGroup "" any noauth exact systemview none none
Server Administrator で上の行が見つかると、次のように変更されます。
access notConfigGroup "" any noauth exact all none none
デフォルト SNMP エージェント設定をこのように変更すると、public コミュニティには、MIB ツリー全体への読み取り専用アクセス権が与えられます。
Server Administrator SNMP は、SNMP Multiplexing(SMUX)プロトコルを使用して SNMP エージェントと通信を行います。Server Administrator SNMP は SNMP エージェントに接続する
時、自らを SMUX ピアとして識別するため、オブジェクト識別子を SNMP エージェントに送信します。オブジェクト識別子は SNMP エージェントで設定される必要があるため、Server Administrator
はインストール時に、SNMP エージェント設定ファイルの /etc/snmp/snmpd.conf に以下の行を追加します。
smuxpeer .1.3.6.1.4.1.674.10892.1
SNMP コミュニティ名の変更
SNMP コミュニティ名を設定すると、どのシステムが SNMP を使用してシステムを管理できるかが決まります。管理アプリケーションが Server Administrator から管理情報を取得するには、管理ア
プリケーションで使用される SNMP コミュニティ名が、Server Administrator システムで設定されている SNMP コミュニティ名と一致する必要があります。
Server Administrator を実行中のシステムから管理情報を取得するのに使う SNMP コミュニティ名を変更し、SNMP エージェント設定ファイル /etc/snmp/snmpd.conf を編集するには、次
の手順を実行します。
1. 次の行を見つけます。
com2sec publicsec default public
または
com2sec notConfigUser default public
2. この行の public の部分を SNMP コミュニティ名に置き換えます。編集後の行は、次のようになります。
com2sec publicsec default <コミュニティ名>
または
com2sec notConfigUser default <コミュニティ名>
3. SNMP 設定の変更を有効にするには、次のように入力して SNMP エージェントを再起動します。
service snmpd restart
SNMP Set 操作を有効にする
IT Assistant を使って Server Administrator アトリビュートを変更するには、Server Administrator を実行しているシステムで SNMP Set 操作が有効になっている必要があります。
Server Administrator を実行中のシステムで SNMP Set 操作を有効にするには、SNMP エージェント設定ファイル、/etc/snmp/snmpd.conf を編集して、次の手順を実行します。
1. 次の行を見つけます。
access publicgroup "" any noauth exact all none none
メモ: Server Administrator が確実に SNMP エージェント設定を変更し、システム管理データに正しくアクセスできるようにするには、Server Administrator のインストール後にその他
の SNMP エージェント設定を変更することをお勧めします。