Users Guide
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警告
Dell™OpenManage™ClientInstrumentationバージョン 7.6 ユーザーズガイド
概要
ASF 警告
WMI 警告
概要
特定のシステムの状態が変化すると、警告が生成されます。基本的には、現在のコンピュータユーザーへのローカル警告と、管理アプリケーションへのリモート警告の 2 種類があります。
DellOpenManageClientInstrumentation(OMCI)は 2 種類の警告を処理します。
DMTF(Distributed Management Task Force)は ASF(Alert Standard Format)を発表しました。これは、オペレーティングシステムが不在の場合にネットワークシステムを管理できるリモー
ト制御インタフェースと警告について定義しています。これには、休止中または実行不能のオペレーティングシステムを使用しているネットワークコンピュータや、低電力のシステムスリープ状態にあるネ
ットワークコンピュータも含まれます。ASF の仕様については、www.dmtf.org を参照してください。ASF のマニュアルは、ASF をサポートしている Dell システムに同梱されています。
ASF は、温度プローブ、電気プローブ、ファンプローブ、シャーシ侵入センサーなどのセンサーが検出する環境イベントに対するリモート警告を処理します。さらに、オペレーティングシステムが不在の環
境でもその他の警告を処理します。デフォルトでは、OMCI はすべてのイベントのリモート警告を処理します。
ASF 2.0 は、ASF 規格に重要なセキュリティ対策が追加しています。警告とリモート制御のインタフェースを定義して、オペレーティングシステムが稼動していないときにネットワークデバイスを予防的に
管理します。 オペレーティングシステム不在管理の業界初の仕様である ASF では、ネットワークデバイス内の特定のコンポーネントの故障についてネットワーク管理者に警告できるため、ローカルシ
ステムのリモート表示とローカルシステムへのアクセスを最大化する一方で、オンサイトの保守を最小化します。ASF がなければ、オペレーティングシステム不在の問題は、手動で介入してシステム
の再起動を強制する必要があります。
OMCI で可能なシステム BIOS 設定には、以下の 3 つのオプションがあります。
l Off - すべての ASF 2.0 機能がオフ。
l Alert Only - ASF 2.0 警告のみオン。
l On - 警告およびリモート制御のみオン。
システムのネットワークインタフェースカード(NIC)と BIOS は、 ASF 2.0 をサポートしています。BIOS が ASF 2.0 設定に対応している場合、BIOS 設定は OMCI により、MicrosoftWindows
Management Instrumentation (WMI) を介して公開されます。
ASF 警告
OMCI の旧バージョンでは、環境警告は DMI(デスクトップ管理インタフェース)警告として送信されていました。ASF の導入により、環境に関する警告は ASF NIC によって処理されます。ASF は、下
位レベルで環境プローブを監視し、イベントが発生した場合にプラットフォームイベントトラップ(PET)を送信します。必要に応じて、OMCI はローカルユーザーに警告を通知します。Dell システムの特
定のモデルがサポートしている PET については、システムの『セットアップガイド』を参照してください。
ASF は DMTF の管理規格で、「プレオペレーティングシステム」または「オペレーティングシステム不在」時の警告方法を定義しています。この規格は、オペレーティングシステムがスリープ状態のとき
や、システムが低電力モードのときに、セキュリティ違反や故障の可能性について警告を生成するように設計されています。ASF は、以前のオペレーティングシステム不在警告テクノロジに取って代わる
ものです。
WMI 警告
ローカル警告の通知方法としては、ユーザーメッセージの表示と Windows イベントログへの書き込みがあります。リモート警告は WMI 指示によって達成されます。OMCI は、イベントを検知すると
警告を作成します。この警告は、WMI サービスを介して、その警告タイプを購読しているリモート管理アプリケーションに送信できます。
警告が生成されるとき、OMCI は次の 3 種類の通知をサポートしています。
l NT イベントログ
l リモート
l コンソール
OMCI は、ログに記録される各イベントタイプ(たとえば、 CurrentProbe、TemperatureProbe、Smart など)に固有のイベント ID 番号を付けます。イベントに固有の ID があると、ログスクレーピ
ングが可能になります。この方法では、イベントログをプログラミングによって確認し、どの OMCI イベントが発生したかを判別できます。
また、特定タイプのイベントの発生に対して、1 つだけ警告を受け取るか、限られた数の警告を受け取るかのオプションがあります。特定のイベントをマスクして、それらのイベントに対してのみ警告メッセ
ージを 1 つ生成できます。Dell_IndicationStaticValues クラスには、MaxNTEventLogNotifications、MaxDisplayNotifications、および OccurrencesCount プロパティがあり、
各警告条件に基づいて NT イベントログとローカルモニタに送信される通知数を制御します。たとえば、値を 0 に設定すると、通知は送信されません。
標準的な CIM エディタを使用して属性や CIM クラスを変更できます。Dell_IndicationStaticValues クラスの以下のプロパティは、各警告条件に基づいて NT イベントログとモニタに送信される
通知数を制御します。以下に記載した値は、標準的な CIM エディタまたはスクリプトを使用して変更できます。
l MaxNTEventLogNotifications: NT イベントログに送信される最大イベント通知数。値の設定は、0=送信しない、1=最初の発生時のみ、2=最初と 2 番目の発生時のようになります。
特別な -1 の値は、発生するたびに送信します。デフォルト値は -1 です。
l MaxDisplayNotifications: ローカルモニタに送信される最大イベント通知数。値の設定は、0=送信しない、1=最初の発生時のみ、2=最初と 2 番目の発生時のようになります。特別な
-1 の値は、発生するたびに送信します。デフォルト値は -1 です。