Users Guide
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Windows Management Instrumentation
Dell™OpenManage™ClientInstrumentationバージョン 7.6 ユーザーズガイド
WMI の概要
WMI セキュリティ
SMS 2.0 での Dell 情報の取得
WMI のスクリプト
WMI の概要
Microsoft Windows Management Instrumentation(WMI)は、Web-Based Enterprise Management(WBEM)を Microsoft が実装したもので、 Microsoft Windows プラットフォ
ームに組み込まれています。
WMI には 2 つのコンポーネントがあります。Dell OpenManage Client Instrumentation(OMCI)アーキテクチャ(図1-1 を参照)では、両コンポーネントとも Microsoft WMI オブジェクトマ
ネージャによって表されています。最初のコンポーネントは Common Information Model(CIM)オブジェクトマネージャ(CIMOM)です。これは CIM のオブジェクトと情報のインタフェースであり、
操作点でもあります。CIMOM は、情報収集とオブジェクトのプロパティ操作を円滑にする役割を果たします。Microsoft は、このコンポーネントを Windows Management(winmgmt)サービスと
して実装しました。CIMOM は、上位レベル管理アプリケーションと OMCI や他のプロバイダなどの下位レベル計装の間のやりとりを仲介するソフトウェア中間層です。 CIMOM は、プロバイダが提供
したデータが、プロバイダの違いに関係なく共通の方法で管理アプリケーションに供給されるようにします。これを実現するために、CIMOM は、コンポーネントオブジェクトモデル(COM)とアプリケーシ
ョンプログラミングインタフェース(API)を使用して、プロバイダや管理アプリケーションと通信します。
WMI のもう一つのコンポーネントにリポジトリがあります。リポジトリとは、CIMOM が管理データを保存するバイナリファイルのことです。このデータには、CIM クラス定義、プロパティ、修飾子、階層型
リレーションシップなど、コンパイル済みの MOF(Managed Object Format)ファイルの情報が含まれています。インスタンスデータも利用可能になると、ここに保存されます。
WMI セキュリティ
WMI は、CIM データやメソッドへのアクセスを許可する前に、ユーザー認証を提供します。アクセス権は、DCOM(分散型コンポーネントオブジェクトモデル)セキュリティと CIMOM によって実行され
ます。完全アクセスか制限付きアクセスかに関わらず、名前空間ごとにアクセス権を与えることができます。クラスやプロパテレベルでのセキュリティは実装されていません。デフォルトでは、管理者グ
ループのメンバであるユーザーは、WMI への完全なローカルアクセス権とリモートアクセス権を所有しています。
WMI セキュリティは、コンピュータの管理 コンソールの サービスとアプリケーション セクションにある WMI コントロール を使用して設定できます。WMI コントロール を右クリックし、プロパティ
をクリックします。セキュリティ タブで名前空間ごとに固有のセキュリティを設定できます。WMI コントロールは スタート メニューから実行するか、コマンドプロンプトから wmimgmt.msc を実行し
て起動できます。
SMS 2.0 での Dell 情報の取得
Microsoft Systems Management Server(SMS)2.0 に特有の限界により、root\cimv2 名前空間からしか情報を取得できません。OMCI は root\dellomci 名前空間の情報を提供しま
すが、 特定のキー属性が SMS で使用できるように、それらを root\cimv2 名前空間に複製します。OMCI を実行している DELL システムでは、以下のシステム属性を SMS 2.0 にインポートでき
ます。
l サービスタグ
l 資産タグ
l システムベンダー
l システムの説明
l BIOS リビジョン
l BIOS 日付
l プロセッサの種類
l プロセッサ速度
これらの Dell 属性を取得するには、SMS サーバーの sms\inboxes\clifiles.src\hinv ディレクトリにある sms_def.mof を編集します。sms_def.mof ファイルの末尾に、以下の行を追
加します。
[SMS_Report(TRUE),
SMS_Group_Name("Dell Summary"),
ResID(7000),ResDLL("dellwmi.dll"),
SMS_Class_ID("Dell|Summary|1.0")]
class Dell_System_Summary : SMS_Class_Template
{
[SMS_Report(TRUE), read: ToInstance ToSubClass]
string SystemVendor;
[SMS_Report(TRUE), read: ToInstance ToSubClass]
string SystemDescription;
[SMS_Report(TRUE), read: ToInstance ToSubClass]
string ProcessorType;
[SMS_Report(TRUE), read: ToInstance ToSubClass]
メモ: WMI サービスにリモートから接続するには、ローカルシステムとリモートシステムの両方の管理者権限が必要です。
メモ: MicrosoftWindowsXPでは、デフォルトの認証レベルが CONNECT から PACKET レベルに変更されました。その結果、Windows 2000 との下位互換性に不具合が存在しま
す。Windows2000を実行しているシステムで、 WindowsXPを実行しているシステムの WMI に接続するには、Service Pack 2 をインストールしておく必要があります。