Administrator Guide

注意: ボリューム サイズの変更を検出するために、主要なホスト操作（LIP リセットなど）を実行すると、ホストからアクセ
スをするボリュームにリスクが発生します。ボリュームの拡張時には、リソースの集中するこのような操作を行わないことを
お勧めします。
● 拡張初期化トラフィックが、ホストの I/O を実行していないディスク領域で発生します。また、新しく追加された容量の
初期化にかかる時間は、アレイのホスティング パフォーマンス、つまりストレージ ボリュームに左右されます。しかしな
がら、想定されるパフォーマンスは、ボリュームの再構築にかかる時間よりは依然として短くなります。
● 分散 RAID 1 デバイス全体での初期化プロセスでは、各クラスターの初期化がローカルで実行されるため、WAN データ帯
域幅が消費されません。
● RAID 1 および分散 RAID 1 デバイスでは、メトロ ノードが拡張されたスペースについての一貫した情報をすべての RAID 1
レッグに配置します。
● RAID 1 および分散 RAID 1 デバイス ジオメトリーの冗長性レベルは、拡張と初期化のプロセスにより維持されます。
● 新たに拡張された仮想ボリューム容量は、初期化プロセスの完了時にホストで使用できるようになります。
● メトロ ノードがストレージ ボリュームのシン プロビジョニングを要求している場合でも、初期化プロセスはメトロ ノー
ドに報告される追加容量の基盤となるプロビジョニングには影響しません。
ボリューム拡張ステータスのチェック
virtual-volumes コンテキストの次の属性値をリストして、ボリューム拡張のステータスをクエリーします。
● expansion-status ：仮想ボリュームの拡張のステータスです。仮想ボリュームの拡張が進行中であるか、障害が発生してい
るかを示します。
属性は次の値のいずれかを持つことになります。
○ in-progress ：拡張が進行中です。
○ failed ：最新の進行中の拡張が失敗し、拡張を再試行する必要があります。拡張が再試行されない場合、この状態は最大
2 日間続きます。2 日間修正が行われない場合、障害状態はクリアされ、ボリュームは修復されたと見なされます。
○ unknown：ステータスを判断することができません。これは、通信エラーまたは内部プログラム エラーが原因である可能
性があります。
○ - （ダッシュ文字）：前述の状態のどれも当てはまりません。
● expansion-summary ：進行中の拡張や失敗した拡張がなく、拡張可能な容量がゼロ以外の仮想ボリュームがない場合は、仮
想ボリューム サマリー コマンドにより、No expansion activity が拡張サマリーに表示されます。
制限事項
仮想ボリュームを拡張する際の一般的な制限は次のとおりです。
特定の状況下では、一部の仮想ボリュームを拡張することはできません。次のいずれかの条件に該当する場合は、ボリュームを拡
張することはできません。
● 移行中または再構築中の場合：移行中や再構築中は、拡張がブロックをされます。
○ ボリュームを再構築している場合は、再構築が完了するまで待機してから拡張を試行してください。
○ データを移行している場合は、移行が完了するまで待機します。あるいは、移行のキャンセルまたはコミットをしてから、
拡張を実行します。
● アップグレード中の場合：無停止アップグレード（NDU）中はボリュームの拡張がブロックされます。
● health-check コマンドが問題を報告している場合：health-check コマンドは、拡張されるクラスター、ストレージ ボリ
ューム、または仮想ボリュームに関連する問題を返します。
● ボリュームがメタデータ ボリュームである場合：メタデータ ボリュームを拡張することはできません。
ストレージボリューム拡張の制限
ストレージ ボリューム拡張の方法には、次の制限が適用されます。
● RAID 1 または分散 RAID 1 のデバイス上に構築された仮想ボリュームの場合、最大 1000 個の初期化プロセスをクラスターごとに
同時に実行できます。クラスターでこの制限に到達した場合、以前に開始した初期化プロセスの一部がクラスターで終了する
まで、これらのジオメトリーを使用して仮想ボリュームで新しい拡張を開始することはできません。
RAID 1 または分散 RAID 1 のデバイスが含まれていない仮想ボリュームは、この制限の影響を受けません。
ボリュームの拡張 39