Service Manual
Table Of Contents
● ESD リスト・ストラップ・テスター – ESD ストラップの内側にあるワイヤーは、時間の経過に伴って損傷を受けます。監視さ
れないキットを使用する場合には、サービスコールのたびに定期的にストラップをテストすることがベストプラクティスです。
最低でも週に一度テストします。テストには、リスト・ストラップ・テスターを使用することが最善です。リスト・ストラッ
プ・テスターを所有していない場合には、地域オフィスに在庫を問い合わせてください。テストを実行するには、リストスト
ラップを手首に装着した状態で、リストストラップのボンディングワイヤーをテスターに接続し、ボタンを押してテストを行
います。テスト合格の場合には緑の LED が点灯し、テスト不合格の場合には赤い LED が点灯し、アラームが鳴ります。
● 絶縁体要素 – プラスチック製のヒートシンクの覆いなど、ESD に敏感なデバイスを、高く帯電していることが多いインシュレ
ータ内蔵パーツから遠ざけることが重要です。
● 作業現場環境 – ESD フィールド・サービス・キットを配備する前に、お客様の場所の状況を評価します。たとえば、サーバ環
境用にキットを配備するのと、デスクトップや携帯デバイス用にキットを配備することは異なります。サーバは通常、データ
センター内のラックに設置され、デスクトップや携帯デバイスはオフィスのデスク上か、仕切りで区切られた作業場所に配置
されます。物品が散乱しておらず ESD キットを広げるために十分な平らな広いエリアを探してください。このとき、修理対象
のシステムのためのスペースも考慮してください。また、作業場所に ESD の原因と成り得る絶縁体がないことも確認します。
ハードウェアコンポーネントを実際に取り扱う前に、作業場所では常に発泡スチロールおよびその他のプラスチックなどのイ
ンシュレータは敏感なパーツから最低 30 cm(12 インチ)離して置きます。
● 静電気を防止する梱包 – すべての ESD に敏感なデバイスは、静電気の発生しない梱包材で発送および受領する必要がありま
す。メタルアウト/静電気防止袋の使用をお勧めします。なお、損傷した部品は、新しい部品が納品されたときと同じ ESD 保護
袋とパッケージを使用して返却される必要があります。ESD 保護袋は折り重ねてテープで封をし、新しい部品が納品されたと
きの箱に同じエアクッション梱包材をすべて入れてください。ESD に敏感なデバイスは、ESD 保護の作業場でのみパッケージ
から取り出すようにします。ESD 保護袋では、中身のみ保護されるため、袋の表面に部品を置かないでください。パーツは常
に、手の中、ESD マット上、システム内、または静電気防止袋内にあるようにしてください。
● 敏感なコンポーネントの輸送 – 交換用パーツやデルに返却するパーツなど、ESD に敏感なパーツを輸送する場合には、安全に
輸送するため、それらのパーツを静電気防止袋に入れることが非常に重要です。
ESD 保護の概要
すべてのフィールドサービス技術者は、デル製品を保守する際には、従来型の有線 ESD 接地リストバンドおよび保護用の静電対策
マットを使用することをお勧めします。さらに技術者は、サービスを行う際に、静電気に敏感なパーツからあらゆる絶縁体パーツ
を遠ざけ、静電気に敏感なパーツの運搬には静電気防止バッグを使用することが非常に重要です。
敏感なコンポーネントの輸送
交換パーツまたはデルに返送する部品など、ESD に敏感なコンポーネントを輸送する場合は、安全輸送用の静電気防止袋にこれら
の部品を入れることが重要です。
装置の持ち上げ
重量のある装置を持ち上げる際は、次のガイドラインに従います。
注意: 50 ポンド以上の装置は持ち上げないでください。常に追加リソースを確保しておくか、機械のリフトデバイスを使用し
ます。
1. バランスの取れた足場を確保します。足を開いて安定させ、つま先を外に向けます。
2. 腹筋を締めます。腹筋は、持ち上げる際に背骨を支え、負荷の力を弱めます。
3. 背中ではなく、脚を使って持ち上げます。
4. 荷を身体に近づけます。背骨に近づけるほど、背中に及ぶ力が減ります。
5. 荷を持ち上げるときも降ろすときも背中を伸ばしておきます。荷に体重をかけてないでください。身体や背中をねじらないよ
うにします。
6. 反対に荷を置くときも、同じ手法に従ってください。
サービス モードの起動
サービス モードを使用すると、バッテリー ケーブルをシステム ボードから外さなくても、すぐに PC の電源を切って修復を行う
ことができます。
サービス モードを起動するには、次のように操作します。
1. PC をシャット ダウンし、AC アダプターを外します。
2. キーボードの<B>キーを長押しした状態で、電源ボタンを 3 秒間、または Dell のロゴが画面に表示されるまで押します。
8 コンピューター内部の作業