Users Guide
メモ: S140 コントローラで管理しているドライブでは、ディスクのスライスやパーシャル VD の設定に RACADM を使用する
ことができません。
仮想ディスクキャッシュポリシーの編集
仮想ディスクの読み取り、書き込み、またはディスクキャッシュポリシーを変更することができます。
メモ: コントローラによって、サポートされない読み取りまたは書き込みポリシーがあります。そのため、ポリシーを適用する
と、エラーメッセージが表示されます。
読み取りポリシーは、コントローラがデータを探すときに、仮想ディスクの連続セクタを読み取るかどうかを指定します。
• 適応先読み — 2 件の最新読み取り要求がディスクの連続セクタにアクセスした場合にのみ、コントローラは先読みを開始しま
す。後続の読み取り要求がディスクのランダムセクタにアクセスする場合、コントローラは先読みなしのポリシーに戻ります。
コントローラは読み取り要求がディスクの連続セクタにアクセスしているかを引き続き評価し、必要に応じて先読みを開始しま
す。
• 先読み — コントローラはデータシーク時に仮想ディスクの連続セクタを読み取ります。データが仮想ディスクの連続セクタに
書かれている場合、先読みポリシーによってシステムパフォーマンスが向上します。
• 先読みなし — 先読みなしポリシーを選択すると、コントローラは先読みポリシーを使用しません。
書き込みポリシーは、コントローラが書き込み要求完了信号を、データがキャッシュに保存された後、またはディスクに書き込まれ
た後のどちらの時点で送信するかを指定します。
• ライトスルー — コントローラはデータがディスクに書き込まれた後でのみ書き込み要求完了信号を送信します。ライトスルー
キャッシュは、ディスクドライブにデータが無事に書き込まれた後にのみデータが利用可能になるとシステムが判断することか
ら、ライトバックキャッシュよりも優れたデータセキュリティを提供します。
• ライトバック — コントローラは、データがコントローラのキャッシュに保存されたがディスクには書き込まれていない時点で、
書き込み要求完了信号を送信します。ライトバックキャッシュは、後続の読み取り要求が、ディスクと比べてキャッシュから
より素早くデータを取得できるため、パフォーマンスが向上します。ただし、ディスクへのデータ書き込みを阻むシステム障害
の発生時に、データ損失が生じる可能性があります。他のアプリケーションでも、データがディスクにあると、処置により想定
されたときに、問題が発生する可能性があります。
• ライトバックの強制 — コントローラにバッテリが搭載されているかどうかに関係なく、書き込みキャッシュが有効になりま
す。コントローラにバッテリが搭載されていない場合、強制ライトバックキャッシングが使用されると、電源障害時にデータの
損失が発生する可能性があります。
ディスクキャッシュポリシーは、特定の仮想ディスクでの読み取りに適用されます。この設定は先読みポリシーには影響しません。
メモ:
• コントローラキャッシュのコントローラ不揮発性キャッシュおよびバッテリバックアップは、コントローラがサポートでき
る読み取りポリシーまたは書き込みポリシーに影響します。すべての PERC にバッテリとキャッシュが搭載されていると
は限りません。
• 先読みおよびライトバックにはキャッシュが必要になります。つまり、コントローラにキャッシュがない場合は、ポリシー
の値を設定することはできません。
同様に、PERC にキャッシュがあってもバッテリがなく、ポリシーがキャッシュへのアクセスを必要とする設定になってい
る場合、ベースの電源がオフになるとデータロスが生じる恐れがあります。そのため、一部の PERC ではこのポリシーは許
可されません。
したがって、PERC に応じてポリシーの値が設定されます。
仮想ディスクの削除
仮想ディスクを削除すると、仮想ディスクに常駐するファイルシステムおよびボリュームなどの情報がすべて破壊され、コントロ
ーラの設定からその仮想ディスクが削除されます。仮想ディスクを削除する場合、コントローラに関連する最後の仮想ディスクが
削除されると、割り当てられたグローバルホットスペアがすべて自動的に割り当て解除される可能性があります。ディスクグルー
プの最後の仮想ディスクを削除すると、割り当てられている専用ホットスペアすべてが自動的にグローバルホットスペアになりま
す。
グローバルホットスペアの仮想ディスクをすべて削除すると、そのグローバルホットスペアは自動的に削除されます。
仮想ディスクを削除するには、ログインおよびサーバー制御の権限を持っている必要があります。
この操作が許可されている場合、起動用仮想ドライブを削除できます。この操作はサイドバンドから実行されるため、オペレーテ
ィングシステムには依存しません。そのため、仮想ドライブを削除する前に警告メッセージが表示されます。
208 ストレージデバイスの管理