Administrator Guide
保持できます。例えば、16 台のディスクを搭載した RAID-10 のディスク グループは、ミラーあたり 1 台のディスクがアクセス不
能である場合、アクセス不能なディスクが 8 台あっても、オンライン状態(重大)を維持できます。
• 1 台以上のディスクがアクセス不能になった場合、またはコントローラー内に存在する可能性がある無効のデータや古いデータが
ディスク グループに書き込まれないようにするため、システムはフォールトトレラントの RAID レベルのディスク グループを自
動的に隔離します。すでに障害が発生したディスクがアクセス不能になった場合、またはフェールオーバーやリカバリー後にデ
ィスクがアクセス不能になった場合、隔離は実行されません。システムは自動的に NRAID または RAID-0 のディスク グループ
を隔離して、無効なデータがディスク グループに書き込まれないようにします。アクセス不能なディスクが原因で隔離が実行
された場合、イベント 172 がログに記録されます。無効なデータの書き込みを防ぐために隔離が実行された場合、イベント 485
がログに記録されます。
隔離が実行される場合の例は、次のとおりです。
• システムの電源投入時に、ディスク グループ内にあるオンラインのディスクの数が、以前の電源投入時よりも少なくなってい
ます。これは、ディスクをスピン アップする速度が遅い場合や、エンクロージャの電源が投入されていない場合に発生するこ
とがあります。アクセス不能なディスクがオンラインになり、ディスク グループのステータスが FTOL になる場合、またはディ
スク グループのステータスが QTCR または QTDN になってから 60 秒後の場合、ディスク グループの隔離が自動的に解除されま
す。
• システムの作動中にディスク グループが冗長性を失い、さらにもう 1 台のディスクも冗長性を失います。例えば、RAID-6 のデ
ィスク グループで 3 台のディスクがアクセス不能な場合、または 2 台のディスクが他のフォールトトレラント RAID レベルで 2
台のディスクがアクセス不能な場合です。ディスク グループのステータスが FTOL、FTDN、CRIT になってから 60 秒後の場合
は、ディスク グループの隔離が自動的に解除されます。
隔離によってホスト アクセスからディスク グループが分離し、システムがディスク グループのステータスを OFFL に変更するのを
防ぎます。アクセス不能なディスクの数によって、隔離のステータスが判断されます。軽度な順に、ステータスは次のとおりです。
• QTDN(故障ディスクによる隔離):RAID-6 のディスク グループにアクセス不能なディスクが 1 台あります。このディスク グ
ループのフォールト トレラント機能は縮退しています。アクセス不能なディスクがオンラインになった場合、または隔離から
60 秒後のディスク グループが QTCR や QTDN である場合、ディスク グループの隔離が自動的に解除されます。
• QTCR(重大な隔離):アクセス不能なディスクが少なくとも 1 台あり、ディスク グループが重大な状態です。例えば、RAID-6
のディスク グループで 2 台のディスクがアクセス不能な場合、または他のフォールトトレラント RAID レベルで 1 台のディスク
がアクセス不能な場合です。アクセス不能なディスクがオンラインになった場合、あるいは隔離から 60 秒後のディスク グルー
プが QTCR または QTDN である場合、ディスク グループの隔離が自動的に解除されます。
• QTOF(オフライン隔離):複数のアクセス不能なディスクのためにユーザー データが不完全になり、ディスク グループがオフラ
インになっている場合、あるいはディスク グループが NRAID または RAID-0 である場合です。
ディスク グループが隔離されると、そのディスクは書き込みロックされ、そのボリュームはアクセス不能になります。また、隔離
が解除されるまで、ディスクはホストで使用できなくなります。隔離されたディスク グループのボリュームと他のディスク グルー
プのボリュームとの間に相互依存関係がある場合、隔離によって、他のボリュームの作動に一時的に影響を与える可能性がありま
す。作動、アウテージの長さ、作動に関連した設定に応じて、ディスク グループの隔離が解除されたときに作動が自動的に再開さ
れることもあれば、手動操作が必要になることもあります。データ ロスのリスクを負うことなく、ディスク グループを無期限に隔
離できます。
ディスク グループがオンラインに戻ると、次の 3 つの方法で隔離が解除されます。
• アクセス不能なディスクがオンラインになり、ディスク グループが FTOL になると、ディスク グループの隔離が自動的に解除
されます。
• 隔離から 60 秒後のディスク グループが QTCR または QTDN である場合、ディスク グループの隔離が自動的に解除されます。
アクセス不能なディスクは障害としてマークされ、ディスク グループのステータスは重大(CRIT)、または故障ディスクのある
フォール トレラント(FTDN)に変わります。アクセス不能なディスクがオンラインになると、レフトオーバー(LEFTOVR)と
してマークされます。
• dequarantine コマンドは、ディスク グループの隔離を手動で解除するために使用されます。アクセス不能なディスクがオン
ラインになると、レフトオーバー(LEFTOVR)としてマークされます。イベント 485 がログに記録された場合は、データの破損
やデータ ロスを防ぐために、推奨アクション テキストによって指定されている dequarantine コマンドのみを使用してくだ
さい。
アクセス不能なディスクがリストアされた場合は、隔離されたディスク グループを全面的にリカバリーできます。すべてのディス
クが正しく装着されていること、ディスクが誤って取り外されていないこと、ケーブルが外れていないことを確認してください。
ディスク グループで一部のディスクに電源が投入されていない場合があります。電源障害が発生した後に、すべてのエンクロージ
ャが再開したことを確認します。このような問題が検出および修正された場合、ディスク グループはリカバリーされ、データを損
失することはありません。
アクセス不能なディスクをリストアできない場合でも(例えば、障害が発生した場合)、ディスク グループのステータスが FTDN ま
たは CRIT であり、互換性があるスペアが使用可能であるなら、再構築が自動的に開始されます。
電源投入時に交換用ディスク(再構築ターゲット)にアクセスできない場合は、ディスク グループが隔離されます。ディスクが検
出されるとディスク グループの隔離が解除され、再構築が開始されます。再構築が進行中だった場合は、中断したところから続行
します。
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