Administrator Guide
システム内のシステムと FDE 対応ディスクは、最初はセキュリティ保護されていませんが、いつでも保護することができます。シ
ステムが保護されるまで、FDE 対応ディスクは FDE をサポートしていないディスクとまったく同じように機能します。
FDE 保護を有効にするには、パスフレーズを設定してシステムを保護する必要があります。データが保護される前にシステムに存
在していたデータは、データが保護されていないときと同じ方法でアクセスできます。ただし、ディスクがセキュリティ保護され
ていないシステム、または、パスフレーズの異なるシステムに転送された場合、データにアクセスすることはできません。
保護されたディスクとシステムは再利用することができます。ディスクを再利用すると、ディスク上の暗号化キーが変更され、デ
ィスク上のすべてのデータが効果的に消去され、システムとディスクがセキュリティ保護されなくなります。ディスク上のデータ
が不要になった場合にのみ、ディスクの用途を変更してください。
FDE は、ディスク単位の単位ではなく、システム単位で動作します。FDE を使用するには、システム内のすべてのディスクが FDE
対応でなければなりません。FDE の設定と FDE オプションの変更については、「FDE 設定を変更する」を参照してください。
メモ: 保護されたシステムに FDE ディスクを挿入し、ディスクが期待どおりの状態にならない場合は、手動で再スキャンを実
行します。「ディスク チャネルを再スキャンする」を参照してください。
単一のコントローラーを使用したデータ保護について
パートナーがオフラインになったり、削除されたりした場合は、システムを単一のコントローラーで作動できます。単一のコント
ローラーによる作動は冗長構成ではないため、このセクションでは、データ保護に関する考慮事項について記載されています。
ボリュームのキャッシュ モードは、デフォルトではライト スルーではなくライト バックです。ライトバック モードでは、コント
ローラー キャッシュにデータが存在するときに、コントローラーが書き込みを受信したことをホストに通知します。ライトスルー モ
ードでは、データがディスクに書き込まれたときに、コントローラーが書き込みを受信したことをホストに通知します。したがっ
て、ライトバック モードでは、データはディスクに書き込まれるまでコントローラー キャッシュに保持されます。
ライトバック モード中にコントローラーに障害が発生した場合は、書き込まれていないキャッシュ データが存在する可能性があり
ます。適切にシャットダウンすることなく、コントローラー エンクロージャまたはターゲット ボリュームのエンクロージャの電源を
オフにする場合も同様です。データはコントローラー キャッシュに残ったままで、関連するボリュームのディスク上にそのデータは
存在しません。
適切なシャットダウンを実行するのに十分な時間があり、コントローラーをオンラインに戻すことができ、ディスク グループがオ
ンラインの状態の場合、コントローラーはデータ ロスを引き起こすことなく、そのキャッシュをディスクに書き込めるはずです。
キャッシュ データをディスクに書き込むのに十分な時間があり、コントローラーをオンラインに戻すことができない場合は、テク
ニカル サポートにお問い合わせください。
コントローラーに障害が発生した場合にデータ ロスを防ぐために、ボリュームのキャッシュ モードをライト スルーに変更できます。
これにより、パフォーマンスが大幅に低下する可能性がありますが、この構成によってデータ ロスを防止できます。ライトバック
モードでは処理を高速化することができますが、コントローラーに障害が発生した場合、データ ロスに対する保証はありません。
データ保護が重要である場合は、ライトスルー キャッシュを使用してください。パフォーマンスが重要である場合は、ライトバッ
ク キャッシュを使用してください。
ボリューム キャッシュのオプションの詳細については、「ボリューム キャッシュのオプションについて」を参照してください。ボリ
ュームのキャッシュ設定の変更に関する詳細については、「ボリュームの変更」を参照してください。システム キャッシュ設定の変
更に関する詳細については、「システム キャッシュ設定の変更」を参照してください。
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