Administrator Guide
ボリュームのコピーについて
仮想ストレージでは、この機能を使用して仮想ベース ボリュームまたはスナップショットを新しい仮想ボリュームにコピーすること
ができます。
ボリューム コピー機能では、ベース ボリュームとスナップショットを新しいボリュームにコピーすることができます。この機能によ
り、ストレージ システム内のベース ボリュームまたは仮想スナップショットの完全な「物理的」コピーが作成されます。コピー操作
が開始された時点で存在していたソースの正確なコピーであり、ソースと同じ量の領域を消費し、I/O の観点から独立しています。
対照的に、スナップショット機能は、ボリュームのポイント イン タイム論理コピーを作成します。このコピーはソース ボリューム
に依存します。
ボリューム コピー機能は、次の利点を提供します。
• 追加のデータ保護:ボリュームの独立したコピーは、完全なソース ボリュームの障害に対する追加のデータ保護を提供します。
ソース ボリュームに障害が発生した場合、そのコピーを使用して、ボリュームをコピー作成時点まで復元することができます
• 実稼働データの無停止:ボリュームの独立したコピーにより、リソースの競合や本番ボリュームへの潜在的なパフォーマンスの
影響が緩和されます。ソースとコピーされたボリューム間のデータ ブロックは、スナップショットと共有されている場合と異な
り、独立しているため、I/O は各ブロックのセットごとに行われます。アプリケーション I/O トランザクションは、同じデータ
ブロックにアクセスする場合は、競合しません。
仮想ベース ボリュームまたはスナップショットのコピーを作成する方法の詳細については、「ボリュームまたはスナップショットを
コピーする」を参照してください。
再構築について
ディスク グループ内で 1 つまたは複数のディスクに障害が発生し、適切なサイズ(同一またはそれ以上)とタイプ(障害が発生し
たディスクと同じ)のスペアが存在する場合は、ストレージ システムは自動的にスペアを使用してディスク グループを再構築しま
す。ディスク グループの再構築では、I/O を停止する必要がないため、再構築の進行中にボリュームを引き続き使用することがで
きます。
使用可能なスペアがない場合は、再構築は自動的に開始されません。コピーバックのプロセスは、障害が発生したディスクの交換
時に開始されます。CLI を使用して動的スペア機能を構成した場合、ディスク グループの再構築が自動的に開始されます。動的ス
ペアが有効になっている場合、ディスクに障害が発生して互換性のあるディスクに交換すると、ストレージ システムではバスを再
スキャンし、新しいディスクを検出し、自動的にスペアを指定して、ディスク グループの再構築を開始します。「スペアについて」
を参照してください。
仮想ストレージの場合、すべてのディスク グループを再構築する際にクイック リビルド機能を使用します。クイック リビルドの詳
細については、「クイック リビルドについて」を参照してください。
ディスクに障害が発生した場合、障害 LED は橙色に点灯します。スペアを再構築のターゲットとして使用すると、そのアクティビ
ティ LED が緑色に点滅します。再構築時に、ディスク グループ内のすべてのディスクの障害 LED とアクティビティ LED が点滅し
ます。LED のステータスの詳細については、『導入ガイド』を参照してください。
メモ: 再構築は、ディスク グループの RAID レベルとサイズ、ディスク速度、ユーティリティーの優先度、ホスト I/O アクティ
ビティのほか、ストレージ システムで実行されているその他のプロセスに応じて、完了までに数時間または数日かかる場合が
あります。
ディスク障害後はいつでも、障害が発生したディスクを取り外して、同じスロット内の同じタイプの新しいディスクと交換するこ
とができます。
次の手順では、ディスク グループでドライブに障害が発生した場合に発生するドライブの障害プロセスについて説明します。
1. ドライブに障害が発生します。
2. 使用可能な互換性のあるスペア ドライブが、ディスク グループと接合します。
3. 再構築が開始され、ディスク グループのステータスが VRSC/RCON となります。
4. 障害が発生したドライブは、新しいドライブに置き換えられました。
5. スペア ドライブから新しいドライブへのコピーバック操作が開始されます。ディスク グループのステータスは CPYBK です。
6. コピーバック操作が完了すると、元のスペア ドライブがディスク グループを離れ、再度スペア ドライブとなります。
偶発的なドライブが取り外される、あるいはバス/スロットの問題によってドライブが検出されず、ドライブがスロットから欠落
することがあります。次の手順では、ドライブがスロットから欠落した場合に発生するドライブ障害のプロセスについて説明しま
す。
1. ドライブがスロットから欠落しています。
2. 使用可能な互換性のあるスペア ドライブが、ディスク グループと接合します。
3. 再構築が開始され、ディスク グループのステータスが VRSC/RCON となります。
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