Administrator Guide
表 4. RAID レベルによるリニア ディスク グループの拡張 (続き)
RAID レベル 拡張機能 最大ディスク数
の各サブ グループと同じ数のディスクを
含める必要があります。
ADAPT 一度に最大で 68 台のディスクを追加で
きます。
128
ADAPT について
ADAPT は RAID ベースのデータ保護レベルであり、柔軟性を最大限に高め、組み込み型のスペア容量を提供し、非常に高速な再構
築、大規模なストレージ プール、シンプルな拡張を可能にします。ADAPT ディスク グループ内のすべてのディスクは、同じ階層内
の同じタイプ(エンタープライズ SAS など)である必要がありますが、異なる容量にすることができます。管理インターフェイス
では、ADAPT は RAID レベルとして表示されます。
ADAPT ディスク グループでは、フォールト トレランスを維持するために使用可能なすべての領域が使用され、データはすべてのデ
ィスクに均等に分散されます。新しいデータが追加される、新しいディスクが追加される、またはデータがディスク全体にバラン
スが取れた形で分散されていないとシステムによって認識されると、ディスク グループ全体のバランスを維持するためにデータを
移動します。
スペアリング専用のディスク領域はシステム内のすべてのディスクに分散されるため、ADAPT ディスク グループのスペア容量の予
約は自動的に行われます。ディスクに障害が発生した場合、データはディスク グループ内の多くのディスクに移動されるため、迅
速に再構築し、I/O の停止を最小限に抑えることができます。
システムのデフォルトのターゲット スペア容量は、自動的にディスク グループ内で容量が最大の 2 台のディスクの合計となりま
す。これは、ディスク グループ内でどの 2 台のディスクが損失してもフォールト トレランスを完全にリカバリするのに十分な容量
です。実際のスペア容量の値は、ディスク グループ内で現在使用可能なスペア容量に応じて変化する可能性があります。スペア容
量は、ディスクがディスク グループに追加されるとき、またはディスク グループが作成、拡張、リバランスされるときに、システ
ムによって決定されます。詳細については、『Dell EMC PowerVault ME4 Series Storage System CLI Guide』の add disk-group コ
マンドに関するトピックを参照してください。
ADAPT ディスク グループを拡張して、現在のターゲット スペア容量を補充するか、有効容量を増やすことができます。詳細につ
いては、「ディスク グループを拡張する 、p. 89」を参照してください。
ADAPT ディスク グループを使用しているシステムは、ADAPT をサポートしていないシステムにダウングレードすることはできませ
ん。
SSD について
SSD(ソリッド ステート ドライブ)を使用することで、システムのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。SSD には
可動部品がないため、本質的にランダムなデータに対して、はるかに高速にアクセスすることができます。仮想ディスク グループ
には SSD を使用できます。他のクラスのディスクで構成される仮想ディスク グループと組み合わせると、階層化された自動スト
レージによって読み取りパフォーマンスとライト パフォーマンスが向上します。または、読み取りキャッシュ ディスク グループ内
の 1 個または 2 個の SSD を使用して、パフォーマンス階層のないプールの読み取りパフォーマンスを向上させることもできます。
システムのアプリケーション ワークロードは、最高のパフォーマンスを得るために必要な総ディスク容量の SSD の割合を決定しま
す。
自動階層化ストレージの詳細については、「自動階層型ストレージについて 、p. 24」を参照してください。リード キャッシュ ディ
スク グループの詳細については、「リード キャッシュ ディスク グループ 、p. 16」を参照してください。すべてのディスク グループ
内の SSD の使用の詳細については、「オール フラッシュ アレイ 、p. 20」を参照してください。
SSD の残り寿命の割合を測定する
SSD の書き込みと消去の回数は限られています。[SSD の残り寿命]ディスク プロパティで、残りのディスク寿命の割合を測定で
きます。この値は 5 分ごとにポーリングされます。値が 20%に減少した場合、イベントのログが記録され、重大度を強調します。
値が 5%、2%、1%、0%に減少した場合も、このイベントのログが再度記録され、警告を発します。ディスクにポーリング期間中
にディスクが 1 つ以上の閾値を超えた場合、最小の割合だけが報告されます。値が 0%に減少した場合、データの整合性は保証され
ません。データの整合性の問題を回避するため、残り寿命の値が 5%に減少したら SSD を交換してください。
[ディスクの情報]パネルから[SSD の残り寿命]プロパティの値を表示できます。[システム]トピックのエンクロージャの前面
図で、いずれかのディスク上にカーソルを置いてプロパティを表示します。[プール]トピックからも[ディスクの情報]パネルを
表示できます。[プール]テーブルでディスク グループのプールを選択してから、[関連するディスク グループ]テーブルでディスク
グループを選択し、[関連するディスク]テーブルのディスク上にカーソルを置きます。
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