Administrator Guide
ベストプラクティス
この付録では、ストレージ システムの構成およびプロビジョニングのベスト プラクティスについて説明します。
トピック:
• プールのセットアップ
• RAID の選択
• RAID レベルごとのディスク数
• プール内のディスク グループ
• 階層のセットアップ
• マルチパス設定
• 物理ポートの選択
プールのセットアップ
2 つのコントローラ モジュールを備えたストレージ システムでは、コントローラの作業負荷のバランスを取るようにしてください。
各コントローラには 1 つの仮想プールを所有できます。各プールに同じ数のディスク グループとボリュームを持つことで、負荷を分
散してパフォーマンスを向上させることができます。
RAID の選択
プールは、ディスク グループを追加することで作成されます。ディスク グループは RAID テクノロジーに基づいています。
次の表では、各 RAID レベルの特性とユース ケースについて説明しています。
RAID レベル 保護 パフォーマンス Capacity(容量) アプリケーション
のユース ケース
推奨されるディス
ク速度
RAID 1/RAID 10
ミラー セットあた
り最大 1 つのディス
ク障害から保護
優れたランダム I/O
のパフォーマンス
低:50%のフォール
ト トレランス容量
の損失
データベース、
OLTP、Exchange
Server
10K、15K、7K
RAID 5 RAID セットあたり
最大 1 つのディスク
障害から保護
良好なシーケンシャ
ル I/O のパフォーマ
ンス、中程度のラン
ダム I/O のパフォー
マンス
優れた機能:1 つの
ディスク フォール
ト トレランス容量
喪失
Big Data、メディア、
およびエンターテイ
ンメント(取得、ブ
ロードキャスト、お
よび過去の本番)
10K、15K、低容量 7K
RAID 6 RAID セットあたり
最大 2 つのディス
ク障害から保護
中程度のシーケンシ
ャル I/O のパフォー
マンス、低いランダ
ム I/O のパフォーマ
ンス
中程度:2 つのディ
スク フォールト ト
レランスの容量喪
失
アーカイブ、並列分
散ファイル システ
ム
高容量 7K
RAID レベルごとのディスク数
コントローラは仮想ボリュームを 4 MB ページに分割します。この 4 MB ページはメモリ内のページングされたテーブルで参照さ
れ、固定割り当て単位となります。したがって、4 MB 単位のデータがディスク グループにプッシュされます。ディスク グループ
のストライプ サイズが 4 MB ページの倍数でない場合、RAID 5 または RAID 6 のディスク グループにライト パフォーマンス ペナル
ティが導入されます。
• 例 1:5 つのディスクを備えた RAID 5 ディスク グループを考えます。4 つのディスクに等価な容量が有効容量として提供され、
1 つのディスクに等価な容量がパリティに使用されます。パリティはディスク間で分散されます。有効容量を提供する 4 つの
ディスクはデータ ディスクであり、パリティを提供する 1 つのディスクはパリティ ディスクです。実際には、パリティはすべ
てのディスクに分散されていますが、このように考えると理解しやすくなります。
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