Administrator Guide
内部スナップショットはユーザーから隠されていますが、仮想プールからスナップショット領域(プール領域)を消費します。ボリ
ュームがスナップショットツリーのベース ボリュームである場合、スナップショット ツリーの最大スナップショットの数には、リ
ストされていないにもかかわらず、内部スナップショットが含まれることがあります。内部スナップショットや内部ボリューム グ
ループは、システムの制限値にカウントされますが、表示されません。
レプリケーション用の仮想プールを作成する
仮想プールの作成時に、プライマリ ボリュームの予想サイズの 3 倍になるよう十分なスペースを指定します。つまり、プライマリ
ボリュームの容量に内部スナップショット 2 個分の容量を加えたスペースです。これはレプリケーションのために必要な最大容量
です。プライマリ システム上のプールの場合は、他の用途に使用するためのスペースもさらに追加します。
レプリケーションのコンテキストにおけるスナップショット
領域管理の設定
スナップショット領域管理機能は、CLI からのみアクセスでき、この機能によってユーザーは、プール内でスナップショットが消費
できる領域を監視および制御できます。スナップショット領域の制限を設定するだけでなく、スナップショット領域が設定された
制限に達したときに実行される制限ポリシーを指定することもできます。このポリシーで、割合に達したことをイベントログで通
知する(この場合、システムはスナップショットの作成を続けるため、一般的なプール領域が使用されます)か、通知してスナッ
プショットの自動削除をトリガーします。自動削除がトリガーされると、設定された保存優先度に従ってスナップショットが削除
されます。スナップショット保存優先度の設定の詳細については、「Maintaining replication snapshot history from the Replications
topic」を参照してください。
create volume および create volume-set CLI コマンドを使用して仮想ボリュームを作成する場合は、ボリュームのスナップ
ショットの保存優先度を設定することができます。スナップショットの自動削除が有効化されている場合、システムはスナップシ
ョットの保存優先度を使用して、削除するスナップショット(ある場合)を決定します。スナップショットは、never-delete 以
外の保存優先度が設定されている場合、削除の対象と見なされます。スナップショットは、優先度と保存期間によって削除の対象
が設定されます。最も古く、優先度の低いスナップショットが最初に削除されます。内部レプリケーション スナップショット、お
よびマッピングされているかボリュームのスナップショット ツリーの葉ではないスナップショットは、削除の対象にはなりません。
create volume および create volume-set CLI コマンドの詳細については、『Dell EMC PowerVault ME4 Series Storage System
CLI Guide』を参照してください。
レプリケーション機能とスナップショット領域管理を使用している場合、プライマリ システムとセカンダリ システムのスナップシ
ョット領域を管理する際、特にプールのスナップショット領域とポリシーを設定する際には、次のような考慮すべき特定のファク
ターがあります。
• 2 つの内部スナップショット(削除できない)の最大予想サイズ、および保持するその他のスナップショットに対応する十分な
スナップショット領域があることを確認してください。
• プールのスナップショット領域を調整するには、set snapshot-space CLI コマンドの制限パラメーターの値を大きくします。
set snapshot-space CLI コマンドの詳細については、『Dell EMC PowerVault ME4 Series Storage System CLI Guide』を参照し
てください。
• 後で、プールにディスクを追加することでより多くのスナップショット領域を作成し、サイズを大きくすることができます。
内部スナップショットが予想よりも大きく、多くのスナップショット領域を占有している場合は、スナップショット領域の閾値を
調整するか、スナップショット領域を増やして、保持するスナップショットが誤って自動削除されるのを防ぐことができます。仮
想プールのスナップショット領域を監視するには、show snapshot-space CLI コマンドを使用します。内部スナップショットの
サイズを監視するには、タイプ パラメーターを replication に設定して show snapshots CLI コマンドを使用します。show
snapshots CLI コマンドの詳細については、『Dell EMC PowerVault ME4 Series Storage System CLI Guide』を参照してください。
レプリケーションおよび空の割り当て済みページ
ボリュームからデータを削除すると、そのボリュームでページの割り当てが解除されることがあります。最初のレプリケーションの
前に割り当てが解除されたページは、セカンダリ ボリュームにコピーされません。前回のレプリケーション以降に割り当てを解除
されたページが、レプリケーション中にゼロで構成されるページをセカンダリ ボリュームに書き込みます。これにより、プライマ
リおよびセカンダリ ボリューム間で割り当てページの番号に違いが発生します。仮想ストレージのバックグラウンド タスクは、自
動的にすべてゼロで構成されるページを回収し、これらのページが占有していたセカンダリ ボリュームのスナップショット容量を
最終的に解放します。この容量の解放は即時ではなく、一定の期間内に発生します。
災害復旧
122 レプリケーション トピックでの作業