Users Guide
冗長構成では、シャーシに 2 つの DRAC/MC モジュールがあります。
l プライマリ DRAC/MC モジュール。シャーシをアクティブにモニタします。
l スタンバイ DRAC/MC モジュール。プライマリ DRAC/MC モジュールからのアクティブ信号をモニタします。 スタンバイ DRAC/MC モジュールは、プライマリ DRAC/MC モジュールに障害が発
生して 5 秒経過すると、アクティブになります。
フェールオーバーが発生し、次のいずれかの状態が発生すると、スタンバイ DRAC/MC モジュールがアクティブ状態になります。
1. プライマリ DRAC/MC ネットワークの接続が解除された。 たとえば、ケーブルがはずされた、または切断された、など。
2. ユーザーがプライマリ DRAC/MC モジュールをシャーシから除去した。
3. プライマリ DRAC/MC モジュールが再起動中、またはユーザーが DRAC/MC リセットを起動した。
4. プライマリ DRAC/MC モジュールが応答せず、スタンバイ DRAC/MC モジュールとのハートビートのやり取りに失敗した。
5. アップデート中のファームウェアが一時的なフェールオーバーを引き起こしている。 プライマリとスタンバイの DRAC/MC は同じ IP アドレス、コンソール、telnet、ユーザーインタフェースを使用
するため、この場合はそれぞれが非アクティブになります。
プライマリ DRAC/MC の選択プロセス
シャーシに初めて電源を入れたときは、電源装置1(図3-1 参照)の上にある DRAC/MC モジュールがプライマリモジュールになります。
最初のスロットに DRAC/MC がない場合や、最初のスロットの DRAC/MC にネットワーク接続がない場合は、スタンバイ DRAC/MC モジュール(スロット 2 の DRAC/MC)がプライマリモジュールになり
ます。
プライマリまたはセカンダリ DRAC/MC モジュールがファームウェアバージョンのバージョン 1.1 以前のもので設定されている場合は、アップデートした DRAC/MC モジュールを Dell Modular Server
Enclosure から取り外し、残りの DRAC/MC モジュールのファームウェアをアップデートします。 両方のモジュールにファームウェアアップデートを要する場合は、片方の DRAC/MC モジュールを Dell
Modular Server Enclosure から取り外し、各モジュールを 1 台ずつアップデートします。
単一のファームウェアパッケージを使用して、両方の DRAC/MC モジュールを同時にアップグレードすることもできます。「1 つのファームウェアパッケージによる両方の DRAC/MC モジュールのアップ
グレード」を参照してください。
DRAC/MC の標準動作モードの使用
モジュールを初期化した後の標準動作モードでは、プライマリ DRAC/MC モジュールはインターネット、SNMP、および telnet からのネットワーク要求を処理して、エンドユーザーと通信します。
また、設定の変更中、プライマリモジュールはスダンバイモジュールと内部で同期して、日時の情報を読み取ったり書き込んだりします。 この情報には、UART ボーレートの同期や、プライマリリンクの
NIC フェールオーバーなどが含まれます。
1 つのファームウェアパッケージによる両方の DRAC/MC モジュールのアップグレード
プライマリとスタンバイの両方の DRAC/MC モジュールを 1 つのファームウェアパッケージで TFTP サーバーからアップデートすることができます。
単一のファームウェアパッケージを使ってモジュールをアップデートするには、次の手順を実行してください。
1. racadm fwupdate コマンド、または Web ベースのユーザーインタフェースから TFTP ファームウェアのアップデートを開始します。
2. プライマリ DRAC/MC モジュールが TFTP ファームウェアアップデートを開始します。
3. プライマリモジュールのアップデート中、スタンバイ DRAC/MC モジュールはシャーシをモニタします。 この時点で、telnet、リモート RACADM、または Web インタフェースから DRAC/MC にア
クセスすることはできません。
4. プライマリ DRAC/MC モジュールが TFTP のアップデートを完了すると、もう一方の TFTP でアップデートが開始します。 スタンバイモジュールがファームウェアをアップデートしている間は、プ
ライマリ DRAC/MC モジュールがシャーシのモニタを続けます。 telnet、リモート RACADM、または Web インタフェースから DRAC/MC にアクセスすることはできません。
メモ:ファームウェアのアップデート中、アクティブな DRAC/MC がファームウェアをアップデートしている間、バックアップの DRAC/MC はシャーシをモニタします。 プライマリ DRAC/MC がファ
ームウェアのアップデートを完了すると、バックアップ DRAC/MC は TFTP のアップデートを継続します。 DRAC/MC のネットワークインタフェースは、ファームウェアのアップデートが完了する
までは使用できません。
メモ:1 つの IP TFTP ファームウェアアップデートをサポートするには、両方の DRAC/MC が同じサブネットに接続している必要があります。 この機能は DRAC/MC バージョン 1.1 以降でのみ
利用できます。 どちらかの DRAC/MC がバージョン 1.0 の場合は、機能しません。 「1 つのファームウェアパッケージによる両方の DRAC/MC モジュールのアップグレード」を参照してください。
メモ: シャーシの向きは、 図3-1 のように、DRAC/MC シャーシを後ろ側から見たときを想定しています。 このシナリオでは、初期電源投入中、プライマリモジュールはシステムの右側にありま
す。
メモ:DRAC/MC バージョン 1.1 以降では、シャーシに保存された予約済みの MAC アドレスを使用します。 この機能により、ファームウェアをバージョン 1.1 にアップデートした後、DHCP が割
り当てた IP アドレスが変更される場合があります。 RACADM getsysinfo コマンドで表示される DRAC/MC の MAC アドレスもバージョン 1.1 では変更されます。