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VTL の設定と使用
このトピックでは、仮想テープライブラリ(VTL)と、関連する概念とタスクについて説明します。詳細につ
いては、本項の後続トピックと手順を参照してください。
VTL の理解
VTL(仮想テープライブラリ)は、DR Series システムのようなディスクベースの重複排除と圧縮システム上
の物理テープライブラリのエミュレーションです。テープライブラリは、アプリケーションがバックアップ
に使用するテープドライブとカートリッジを備えた
1 つの物理ライブラリのようにデータ管理アプリケーシ
ョン(DMA)に公開されます。VTL は標準のライブラリを完全にエミュレートするので、仮想テープは、既
存のテープバックアップ
/ リカバリアプリケーションにシームレスで透過的に導入されます。ドライブやテ
ープなどのライブラリの管理は、SCSI コマンドを使用して DMA によって行われます。サポートされている
アプリケーションの詳細については、『
Dell DR Series System Interoperability Guide
』(Dell DR Series システム相
互運用ガイド)を参照してください。
用語
このトピックでは、DR Series システムマニュアル全体で使用される VTL の基本的な用語の一部を紹介し、簡
単に定義します。
用語 説明
ライブラリ ライブラリとは、物理テープライブラリのエミュレーションで、
メディアチェンジャー、テープドライブ、およびスロット
(カー
トリッジスロット)など、同じような特徴を共有しています。
テープドライブ テープドライブとは、エミュレートされたライブラリの一部であ
る論理ユニットです。メディアやカートリッジにデータ管理ア
プリケーションがアクセスするには、まずテープドライブにロー
ドされます。
テープ / メディア / カートリッジ
テープはファイルとして表され、実際にデータが書き込まれる
VTL 内部のユニットです。テープにアクセスするには、まずテー
プドライブにロードされます。
スロット データ管理アプリケーションがアクセスするには、テープはまず
スロットに配置されます。
サポートされている仮想テープライブラリのアクセスプロト
コル
DR Series システムは、次の VTL(仮想テープライブラリ)のテープアクセスプロトコルをサポートしていま
す。
• ネットワークデータ管理プロトコル(NDMP)
• Internet Small Computer System Interface(iSCSI)
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