Users Guide
節電と電力バジェット
CMC は、ユーザー設定の電力最大制限に到達すると、節電を実行します。電力に対する需要がユーザー設定のシステム入力電力上
限を越えると、CMC は、優先順位の低いサーバー順にサーバーへの電力を削減します。これにより、優先順位の高いサーバーおよび
シャーシ内のその他モジュールに電力を確保できます。
シャーシ内のすべて、または複数のスロットが同じ優先度レベルに設定されている場合、CMC はスロット番号の低い順にサーバー
の電力を削減します。例えば、スロット 1 と 2 のサーバーの優先順位が同じである場合、スロット 1 のサーバーの電力が先に削減さ
れ、次にスロット 2 のサーバーの電力が削減されます。
メモ: シャーシ内の各サーバーに 1 から 9 の番号を割り当てることによって、それぞれの優先度レベルを割り当てることができ
ます。すべてのサーバーのデフォルト優先度レベルは 1 です。番号が低くなるほど、優先度レベルは高くなります。
電力バジェットは、3 台の PSU セットのうち最も弱い PSU の最大値に制限されます。
システム入力電力上限
値を越える AC 電力バ
ジェット値を設定しようとすると、CMC がエラーメッセージを表示します。電力バジェットは 16685 ワットに制限されます。
最大節電モード
CMC は、次の場合に最大節電モードを実行します。
● 最大節電モードが有効化されている。
● UPS デバイスにより発行された自動コマンドラインスクリプトが、最大節電モードを有効化する。
最大節電モードでは、すべてのサーバーが最低限の電力レベルで動作し始め、その後のサーバー電力割り当て要求はすべて拒否され
ます。このモードでは、電源投入されたサーバーのパフォーマンスが劣化する可能性があります。追加サーバーには、その優先順位
にかかわらず、電源を投入することはできません。
最大節電モードがクリアされると、システムがフルパフォーマンス状態に戻ります。
メモ: 最大電力カンバセーションモード(MPCM)がシャーシ上で有効になっている場合は、ブレードサーバーからすべての電源
要求は拒否されます。ホストでの電源の入れなおしを必要とするアクションが iDRAC またはブレードサーバーで行われている
場合は、ブレードサーバーの電源は入りません。
電源バジェットを維持するためのサーバー電力の低減
システムの消費電力量をユーザー設定の
システム入力電力制限
の範囲内に保つためにさらに電力が必要な場合、CMC は優先順位の
低いサーバーへの電力割り当てを削減します。たとえば、新しいサーバーの追加時における電力 297 の管理と監視のため、CMC は
優先順位が低いサーバーへの電力を削減し、新しいサーバーに供給する電力を増量することがあります。優先順位の低いサーバーへ
の電力割り当てを削減した後も電力量が不十分である場合は、CMC は新しいサーバーへの電力投入に十分な電力が解放されるま
で、サーバーの性能を低下させます。
CMC は次の 2 つの場合にサーバーの電力割り当てを削減します。
● 合計消費電力量が設定可能な
システム入力電力制限
を超える場合。
● 非冗長構成で電力障害が発生した場合。
110V PSU AC 動作
一部の PSU は 110V AC 入力での動作をサポートします。この入力は、分岐回路の許容制限を越える可能性があります。110V AC に
接続された PSU がある場合、ユーザーは、このエンクロージャの通常動作用に CMC を設定する必要があります。設定が行われて
おらず、110V PSU が検出されると、その後のサーバー電力割り当て要求はすべて拒否されます。この場合、追加サーバーには、そ
の優先順位にかかわらず、電源を投入することはできません。CMC は、ウェブインタフェースまたは RACADM を使用して 110 V
PSU を使用するように設定することができます。
次の場合、電源装置エントリが SEL ログにログされます。
● 110V 電源装置が検出された、または取り外されたとき。
● 110V AC 入力動作が有効化または無効化されたとき。
シャーシが 110V モードで動作しており、ユーザーが 110V 動作をまだ有効化していな場合、全体的な電源正常性は少なくとも非重要
状況になります。非重要状況時には、「警告」アイコンがウェブインタフェースのメインページに表示されます。
110V と 220V が混在した動作はサポートされません。両方の電圧が使用されていることを CMC が検出すると、一方の電圧が選択
され、もう一方の電圧に接続されている電源装置の電源が切断されて、障害とマーク付けされます。
電力の管理と監視 215