Users Guide
DPSE を有効化すると、システムの電力効率を向上させ、電力を節約するために、追加の PSU がスタンバイモードに設定される場
合があります。詳細については、「デフォルトの冗長性設定」を参照してください。
拡張電源パフォーマンス
拡張電源パフォーマンスモードでは、電源装置ユニット(PSU)6 台構成で、3000W AC PSU を使用したグリッド冗長性構成の冗長
電力と比較して 30 % 多い電力を M1000e シャーシに割り当てることができます。ただし、AC グリッドまたは PSU に障害が発生し
た場合には、サーバーの電源がオフにならないように、サーバーに割り当てられる電力が自動的に減少します。最大 2700 W の電力
を割り当ててハイエンド構成のシャーシをサポートできます。
3000W AC 6 台の電源構成では、ERP 機能はデフォルトで有効になっています。ウェブインタフェースとコマンドラインインタフ
ェースのどちらでも、現在の設定を表示したり、この機能を有効または無効にしたりできます。
EPP 機能で電力の割り当てが可能なのは、以下の場合のみです。
● 電源がグリッド冗長性構成になっている。
● 3000W AC タイプの PSU が 6 台ある。
● システム入力電力上限が 13300W AC(45381 BTU/ 時)よりも高い。
EPP モードで得られた電力は、サーバーのパフォーマンスを高めるために利用できます。2700W AC PSU 6 台の構成と比較した場
合、ファンの拡張冷却モードが有効かつアクティブになっている 3000W AC PSU 6 台の構成で得られる追加電力は 723W です。
2700W AC PSU 6 台の構成と比較した場合、標準ファン構成モードで得られる追加電力は 1023 W です。
使用できる EPP 追加電力は 2700W であり、これはサーバーのパフォーマンス向上にのみ使用できます。
EPP モードは、次の電源関連機能が無効な場合にのみ有効にできます。
● 最大電力節減モード(MPCM)
● 動的電源供給(DPSE)
● サーバーベースの電源管理(SBPM)
● 電源の冗長性よりもサーバーパフォーマンス(SPOPR)
4 つの機能(MPCM、DPSE、SBPM、または SPOPR)のいずれかが有効になっているときに ERP を有効にしようとすると、メッ
セージが表示され、拡張電源パフォーマンスモードを有効にする前に、これら 4 つの機能を無効にするように求められます。拡張
電源パフォーマンスモードが有効な場合、他の 3 つの機能(DPSE、SBPM、または SPOPR)を有効にすることはできません。これ
ら 3 つの機能のいずれかを有効にする前に、拡張電源パフォーマンス機能を無効にするように求められます。
シャーシに 3000W AC PSU が搭載されている場合、CMC 4.5 より前のバージョンにダウングレードしようとすると、現在のファー
ムウェアによってダウングレードがブロックされます。これは、CMC 4.5 より前のバージョンの CMC ファームウェアでは、3000W
AC PSU がサポートされないためです。
拡張電源パフォーマンスのデフォルトの電源設定
EPP モードが有効になっている場合、または無効になっている場合のシャーシのデフォルト電源設定は次の通りです。
● グリッド冗長性ポリシーの 3000W AC PSU 6 台の構成の場合は次の通りです。
EPP 有効 - DPSE 無効、SPOPR 無効、MPCM 無効、SBPM 無効
● 3000W AC PSU 構成で racadm racresetcfg コマンドを実行すると、電源の構成は次の値にリセットされます。
EPP 無効 - DPSE 無効、SPOPR 無効、MPCM 無効、SBPM 無効
● 3000W AC PSU 6 台未満の構成の場合は、次の通りです。
EPP 無効 - DPSE 無効、SPOPR 無効、MPCM 無効、SBPM 無効
● 2700W AC PSU 構成では、次の通りです。
EPP 無効 - DPSE 無効、SPOPR 有効、MPCM 無効、SBPM 無効
● 2700W AC PSU 構成で racadm racresetcfg コマンドを使用すると、電源の構成は次の値にリセットされます。
EPP 無効 - DPSE 無効、SPOPR 無効、MPCM 無効、SBPM 無効
● フレッシュエアーが有効なシャーシの構成では、3000W の PSU は 2800W として表示され、EPP はサポートされません。
206 電力の管理と監視