Users Guide
合、これらは DPSE 有効時の電力効率性向上のために活用されます。 冗長性喪失後の障害は、シャーシ内のサーバーの電源切断の原因に
なる場合があります。
冗長性なし
障害発生時においても、シャーシへの電力供給に必要な量を越える電力が、シャーシへの電力供給を継続するために利用可能です。
注意: シャーシ要件のために DPSE が有効になると、冗長性なしモードは最適に PSU を使用します。このモードで単一の PSU に障
害が発生すると、サーバーが電力とデータを失う原因となる場合があります。
ハードウェアモジュールの電力バジェット
CMC は、シャーシの電力バジェット、冗長、動的電源機能を設定する電力バジェットサービスを提供します。
電源管理サービスは、電力消費量の最適化、および必要に応じて異なるモジュールに電力を再割り当てする機能を持ちます。
次の図は、PSU 6 台構成のシャーシを示しています。PSU は、エンクロージャの左側から 1~6 番になります。
図 17. PSU 6 台構成のシャーシ
CMC は、取り付けられているすべてのサーバーとコンポーネントに必要なワット数を蓄える、エンクロージャ用の電力バジェットを維持します。
CMC はシャーシ内の CMC インフラストラクチャおよびサーバーに電力を割り当てます。CMC インフラストラクチャは、ファン、I/O モジュール、およ
び iKVM(存在する場合)などのシャーシ内のコンポーネントで構成されます。シャーシには、iDRAC を介してシャーシと通信するサーバーを最大
16 台装備できます。詳細については、support.dell.com/manuals で『iDRAC ユーザーズガイド』を参照してください。
iDRAC は、サーバーへの電源投入前に CMC にパワーエンベロープ要件を提示します。パワーエンベロープには、サーバーの動作を維持するため
に必要な最大および最低電力要件が含まれています。iDRAC の初期推定値は、サーバー内のコンポーネントについての当初の理解に基づいて
います。動作が開始され、コンポーネントがさらに検出されると、iDRAC は初期電力要件を増加または削減する場合があります。
エンクロージャでサーバーが起動されると、iDRAC ソフトウェアは電力要件を推定し直して、パワーエンベロープの次回変更を要求します。
CMC は要求された電力をサーバーに対して提供し、割り当てられたワット数は利用可能バジェットから差し引かれます。サーバーの電力要求が
認められると、サーバーの iDRAC ソフトウェアが実際の電力消費を継続的に監視します。実際の電力要件に応じて、iDRAC パワーエンベロープ
は時間の経過と共に変化する場合があります。iDRAC は、割り当てられた電力をサーバーが完全に消費している場合にのみ、電力増加を要求
します。
高負荷下では、電力消費がユーザー設定のシステム入力電力上限未満に留まることを確実にするため、サーバーのプロセッサのパフォーマンスが
劣化する場合があります。
PowerEdge M1000e エンクロージャは、ほとんどのサーバー構成のピークパフォーマンスに十分な電力を供給できますが、使用できる多くのサーバ
ー構成では、エンクロージャが供給できる最大電力を消費しません。データセンターでのエンクロージャ用電力のプロビジョニングに役立てるため、
M1000e では、シャーシ全体の AC 電力利用が特定のしきい値未満に保たれることを確実にするシステム入力電力上限を指定することができま
す。CMC はまず、ファン、IO モジュール、iKVM(存在する場合)、および CMC そのものを動作させるために十分な電力を確保します。この電力
割り当てはシャーシインフラストラクチャに割り当てられた入力電力と呼ばれます。シャーシインフラストラクチャの次に、エンクロージャ内のサーバー
に電源が投入されます。実際の消費量より低いシステム入力電力上限の設定試行は失敗します。
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